ヤンキース「MAGIC」トリオで快勝

[ 2008年5月26日 06:00 ]

<ヤンキース・マリナーズ>2回裏無死、二、三塁、3点本塁打を放ったジェイソン・ジアンビを迎える二走・松井秀喜(右は三走のアレックス・ロドリゲス

 【ヤンキース12―6マリナーズ】ヤンキース逆襲のキーワードは「MAGIC」だ。24日(日本時間25日)マリナーズに12―6で快勝し、今季初の4連勝を飾った。5番の松井秀喜外野手(33)は3試合連続のマルチ安打となる2安打3得点。開幕から不振だった6番ジアンビと7番カノも復調の兆しを見せ、左トリオで計11打数9安打5打点と打ちまくった。一方のマ軍は今季3度目の5連敗となった。

 ヤンキース連日の大勝の立役者は、松井(MAtsui)ジアンビ(GIambi)カノ(Cano)の3人。名付けて「MAGIC」だ。
 松井は2安打に加え、打者一巡の猛攻となった7回は押し出しを含む1イニング2四球。続く2人も負けてはいない。ジアンビが先制3ランを含む3安打なら、カノは3二塁打を含む4安打。4、5、7番だった前日と合わせ、左トリオで計23打数16安打10打点とマ軍投手陣を粉砕した。
 象徴的なのが2回の攻撃。無死一塁から松井がマ軍先発シルバの低めに沈むシンカーを「ある程度(落ちると)予測していた」と読み切り、左中間フェンスをワンバウンドで越える二塁打。直後にジアンビが左中間3ランで続くと、カノも同じく左中間を破る二塁打で4点目を演出。沈む球を得意とするシルバに対し、3人の打球方向がピタリと一致した。
 ジアンビとカノの2人は今月中旬まで打率1割台の不振だったが、一気に復調気配。「(2人の復調は)いいこと。打線がつながれば、点が入るわけだから」と話す松井自身も、21日に一時打率3割を切ったが、そこから3試合連続マルチ安打で・317まで上昇させた。ここ2試合の左トリオの爆発について、ジラルディ監督が“マジック”のタネ明かしをした。
 「アレックス(ロドリゲス)が戻ってから、打線の流れが全く変わった。相手はどの回でもアレックスが何人目に出てくるか気にしている」。約1カ月間、故障で戦列を離れていた主砲が20日に復帰。相手投手はAロッド封じに神経を使う分だけ、後続の打者に対するマークが甘くなる。松井以下の3人も負担が軽減され、本来の打撃ができるようになった。
 ジアンビは「MAGIC?ナイスだね。気に入ったよ」とトリオ結成を歓迎。25日は松井が休養の予定だが、基本的にこの日の打順が現時点のベストオーダーとなる。4連勝で借金を1まで減らしたヤ軍。ロドリゲスの後ろを打つ3人が上位浮上のカギを握る。

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2008年5月26日のニュース