静かな男 小笠原が気迫のマウンド!

[ 2008年5月26日 21:29 ]

 【中日1―0ソフトバンク】 緊迫した左腕対決を制した中日の小笠原は「今年で一番良かった。ものすごい打線なので、気持ちで負けないように投げた」。お立ち台で額に残る汗を光らせ、声援に帽子を取って応えた。

 8回を無失点で投げ抜き、被安打はわずかに4本。絶妙の緩急で打たせて取り、リズム良くアウトを重ねていった。やや疲れの見えた7回に2死一、二塁となったが、山崎を外角のスクリューで空振り三振に切り、マウンド上で飛び跳ねて喜びを表現。8回には2死から盗塁を試みた一塁走者の本多を小田が刺すと、グラブをバシバシとたたいて仲間を称えた。
 昨季はシーズン途中から先発枠入りして6勝を挙げ、今季も先発でスタートしたが、好調な若手に押し出されるようにして中継ぎ登板を経験した。「与えられたところでやるだけ」と決して不満は漏らさなかったものの、悔しい気持ちがなかったはずはない。
 「びびりながら投げてもしょうがないし、後悔したくないと思い切って投げた」。普段は物静かな男が、気迫のこもったマウンドさばきでうっぷんを晴らした。

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2008年5月26日のニュース