IOC4日から東京調査 五輪招致へ正念場

[ 2013年3月3日 06:00 ]

 20年夏季五輪の招致都市を調べる国際オリンピック委員会(IOC)評価委員会が、候補3都市で最初となる東京の現地調査を4日に開始する。IOCによる唯一の公式訪問でミスが許されない正念場に招致委員会の緊張感が高まっている。

 評価委はメンバー1人が遅れて来日し、2日に全員がそろった。3日からは食事も外出せず、ホテルに缶詰めで臨戦態勢に入る。一方、招致委はプレゼンのリハーサルや質疑応答の想定問答を練り上げるため、夜を徹して作業を続ける。

 4日間の調査では、招致委が大会の理念、会場配置、警備など14項目にわたって開催計画を説明し、質問に答える。競技会場も視察し、評価委は調査結果を基に、各都市の特長や課題を記した報告書をつくる。開催都市を選ぶIOC委員が投票で参考にする重要な資料となるだけに、招致委関係者は「最後まで気を許さず、全力を尽くす」と言葉に力を込めた。

 会場視察は、中央区晴海に建設する選手村から半径8キロ圏内の競技会場のほぼ全てを分刻みで回る設定で、招致委は入念に準備を重ねた。

 本番と同じ平日の午後に視察ルートを予定通りに回れるか、何度も確認。評価委が乗るハイブリッド大型観光バスは、本番と同じ運転手がハンドルを握った。東京都の猪瀬直樹知事は「スケジュール通り正確無比に行うことで、東京の卓越した運営能力を実証していく」と強調した。

続きを表示

2013年3月3日のニュース