×

鹿島、野沢決めた“無冠回避”弾!ACL切符だ

[ 2011年1月3日 06:00 ]

<天皇杯決勝 鹿島・清水>優勝を決め歓喜に沸く鹿島イレブン

 鹿島が14冠を達成した。天皇杯は1日に東京・国立競技場で決勝が行われ、鹿島が2―1で清水を下して3大会ぶり4度目の優勝を飾った。1―1の後半32分、MF野沢拓也(29)がFKを直接決め、決勝ゴールとなった。史上初となる4季連続タイトルを獲得し、今季のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の出場権も得た。

【試合結果


 10年シーズン最後のタイトルをもぎ取り、ACLの最後の切符を手にした。「タイトルを獲れないのは納得できなかった。優勝で締めくくれてうれしい」。無冠危機を脱出し、4年連続となるアジアへの挑戦権を手にしたオリヴェイラ監督は、素直に喜びを表現した。
 09年までリーグ3連覇を果たした勝負強さは健在だった。後半32分、ゴール正面の約20メートルのFK。「1点が勝負になると思っていた。集中して蹴った」という野沢の右足から放たれたシュートは、相手GKの右手をはじいてゴールネットに吸い込まれた。前半26分のフェリペ・ガブリエルの先制ヘッドもCKから。セットプレーから得点を重ね、試合を決めた。
 3大会ぶりの優勝により、史上最多の国内タイトルを14に更新したが、いまだアジアのタイトルは獲得していない。09年にACLの16強で敗退したときには小笠原がロッカー室で涙を流し、同じく16強で敗れた10年は選手たちが一丸になれなかった自分たちを責めた。「ACLは絶対に出たいという気持ちが強かった。自力で勝ち取れたのが大きい」。野沢は力を込めた。
 昨季はリーグ4位に終わった。今季は主将の小笠原、中田、本山らの黄金世代が32歳になることから、チームは大幅な入れ替えを敢行する。決勝で先発した宮崎がJ2横浜FCに期限付き移籍するなど11選手がチームを去り、MF本田(清水)、1メートル90の新外国人FWカルロン(ポルトガル・レイリア)ら10選手が加入する。「チャンスがいつまであるか分からないし、(11年は)絶対にACLを獲りたい」と中田。勝ちながら変革を進める常勝軍団の、悲願達成の舞台が整った。

 ≪大岩、最高の花道に涙≫元日本代表DF大岩が最高の形で花道を飾った。現役最後の試合は出番こそなかったが、優勝で締めくくることになり「こんな道をつくってくれたチームメートに、感謝という言葉では言い尽くせない」と感無量だった。試合後はチームメートに抱きつかれて涙を流し、表彰式では小笠原に勧められて天皇杯を高々と掲げた。今後はトップチームのコーチに就任予定で、控え選手の指導が中心になる見通し。新加入の青森山田MF柴崎らについて「僕がサポートしていくことになる」と話した。

続きを表示

2011年1月3日のニュース