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ピクシーが認めた流通経大柏・吉田“ガッツ”弾

[ 2011年1月3日 06:00 ]

<流通経大柏・明徳義塾>後半から出場した流通経大柏・吉田(中)は激しいマークに遭う

 【全国高校サッカー・流通経大柏2-0明徳義塾】ピクシーも認めた実力をゴールという結果で証明した。名古屋入りが内定している流通経大柏のMF吉田は後半開始から途中出場。同25分にゴール前左サイドでボールを受けると、反転して細かいタッチのドリブルで相手3人をかわして左足を振り抜き、ゴール右隅に先制点を突き刺した。

 「シュートはミートしなかったので運が良かった。(相手選手は)来ていたけど、プレッシャーを感じる距離じゃなかったのでイメージは崩れなかった」と持ち味であるドリブルからの得点に胸を張った。
 初戦で硬さが目立ったチームを救った。前半5分にムードメーカーのDF中西が接触プレーで左大腿骨を骨折する重傷で退場。重苦しい雰囲気を払しょくしたのが吉田だった。「中西のためにも全力で戦った。あれで負けたらかわいそうすぎる」と緊急入院したチームメートのため、前線を走り回って前半は停滞していた攻撃を活性化した。後半27分のFW宮本の追加点も吉田のパスカットから生まれた。この日は体調不良で大事を取ってベンチスタートだったが、本田監督は「コンディションが悪い方が、調子が良いんじゃないか」と称賛した。
 昨年8月に名古屋の練習に参加。得意のドリブルでアピールして、ストイコビッチ監督から関係者を通じて「良かったぞ」とメッセージが届いた。憧れの選手は同じレフティーの横浜MF中村。4枚持っている中村のDVDを繰り返し見てプレーの参考にしてきただけに「ぜひ対戦したい」とJで同じピッチに立つことを目標に掲げる。
 3回戦の相手は強豪の前橋育英。吉田は「大前さんの代のように優勝したい」と言い切る。FW大前(清水)らを擁した07年度の第86回大会以来の頂点に立つまでは負けるつもりはない。本田監督が「波は大きいが、良い時は3年前より強い」と評するチームのカギを握るのは間違いなくエース吉田だ。
 ◆吉田 真紀人(よしだ・まきと)1992年(平4)10月20日、千葉県生まれの18歳。清見台幼稚園でサッカーを始め、小中学校時代はFC千葉なのはな、横浜ジュニアユースでプレー。公式プログラムでは1メートル75、63キロだが現在は1メートル79、72キロ。利き足は左。血液型B。

 ▼明徳義塾MF・城前 (流通経大柏の)吉田選手は警戒していたが、対応しきれなかった。大敗すると予想されていたと思うが、頑張れたのは自信になる。

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2011年1月3日のニュース