藤井正弘の血統トピック

ルーラーシップ SSも“はまる”キンカメ初後継

[ 2016年7月27日 05:30 ]

 【新種牡馬紹介 ルーラーシップ】2007年生まれ 鹿毛 安平産 父キングカメハメハ、母エアグルーヴ(母の父トニービン)日、香港、UAEで20戦8勝 主な勝ち鞍はクイーンエリザベス2世C、AJC杯、金鯱賞、日経新春杯 2歳産駒131頭。

 キングカメハメハ初の後継種牡馬。デビュー前から注目を集めた良血が5歳時に真価を発揮し、香港遠征のクイーンエリザベス2世CでG1ウイナーの仲間入りを果たした。その秋は天皇賞、ジャパンC、有馬記念と3戦連続で3着入線。特に目算10馬身の大出遅れを挽回し、直線大外から猛然と追い込んできた有馬記念の“怪走”は今なお語り草だ。結局、国内G1ではオルフェーヴルから2馬身差の宝塚記念2着が最高着順。競走馬としては最後まで開発途上だった印象も強い。

 祖母ダイナカール、母エアグルーヴという“オークス牝系”に潜む強力な遺伝力は、半姉アドマイヤグルーヴの産駒である昨年の2冠馬ドゥラメンテによっても実証された。父キングカメハメハ、母の父トニービン、祖母の父ノーザンテーストと、歴代チャンピオンサイヤーの集合体といえる血統構成も前記5歳違いのおいに近いが、こちらは最後のワンピースとしてサンデーサイレンスがピタリと収まる仕様なのが強み。産駒のターゲットはもちろん、東京2400メートルのG1となるだろう。 (サラブレッド血統センター)

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