藤井正弘の血統トピック

ファインニードル 接戦での勝負強さ身上、レッドファルクス SS系近親交配に注目

[ 2022年8月24日 05:30 ]

 ファインニードル 2013年生まれ 鹿毛 日高産 父アドマイヤムーン、母ニードルクラフト(母の父マークオブエスティーム)中央、香港で28戦10勝 主な勝ち鞍はスプリンターズS、高松宮記念、セントウルS(2回)、シルクロードS 2歳産駒65頭。

 世界的なホースマンとしても知られるドバイの首長、モハメド殿下初の日本産オーナーブリードG1ホース。高松宮記念、スプリンターズSの春秋スプリントG1制覇を果たした5歳時は、国内グレード4戦全勝の完璧な戦績で18年JRA賞最優秀短距離馬に選出された。G1・2勝はどちらもタイム差なしの接戦で勝負強さが身上。母系の構成血脈は欧州色が濃く、種牡馬としては父アドマイヤムーンの現役時のような多面性を発揮しそうだ。本領は自身が未経験だったマイル超の距離かもしれない。

 レッドファルクス 2011年生まれ 芦毛 千歳産 父スウェプトオーヴァーボード、母ベルモット(母の父サンデーサイレンス)中央、香港で29戦10勝 主な勝ち鞍はスプリンターズS(2回)、京王杯スプリングC、CBC賞 2歳産駒80頭。

 17年のJRA賞最優秀短距離馬。強力な追い込みを武器にサクラバクシンオー、ロードカナロアに次いで史上3頭目となるG1スプリンターズS連覇を成し遂げた。オープン初勝利はダート1400メートルの欅Sという“二刀流”でもあり、6歳時の安田記念では3着と、2階級制覇にも肉薄した。エンドスウィープ系らしい汎用性は種牡馬としても不変だろうが、産駒も自身同様に奥手の面はあるかもしれない。配合的には「母の父サンデーサイレンス」を活用したインブリード(近親交配)に注目。(サラブレッド血統センター)

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