藤井正弘の血統トピック

大物ステイヤーを期待シュヴァルグラン 産駒スタートダッシュを決めたスワーヴリチャード

[ 2023年8月2日 05:30 ]

 【2歳新種牡馬紹介(6)】
 シュヴァルグラン 2012年生まれ 栗毛 安平産 父ハーツクライ、母ハルーワスウィート(母の父マキャヴェリアン)中央・UAE・英で33戦7勝 主な勝ち鞍はジャパンC、阪神大賞典、アルゼンチン共和国杯 2歳産駒89頭

 17年のジャパンC優勝馬。3歳後半に芝2400メートルの条件戦を3連勝してオープンに駆け上がり、以後は父子2代制覇に迫った7歳時のドバイシーマクラシックまで、古馬重賞戦線の最前線で長く存在感を放った。3年連続で馬券に絡んだ春の天皇賞に象徴される耐久性と頑健さは、種牡馬としてのストロングポイントとなり得る。半姉ヴィルシーナ、半妹ヴィブロスもG1勝ち馬という極めて遺伝的な信頼度の高い血統。自身のリメークのような大物ステイヤーを期待したい。

 スワーヴリチャード 2014年生まれ 栗毛 安平産 父ハーツクライ、母ピラミマ(母の父アンブライドルズソング)中央・UAEで19戦6勝 主な勝ち鞍はジャパンC、大阪杯、金鯱賞、アルゼンチン共和国杯、共同通信杯 2歳産駒82頭

 こちらは19年のジャパンC優勝馬。日本ダービーで父子2代の2着を確保するなど、春のクラシック戦線の主役級として活躍し、中距離に照準を合わせた4歳時に金鯱賞、大阪杯を連勝した。5歳時のジャパンCで借りを返した同期のダービー馬レイデオロとは、種牡馬としても仮想敵の関係が継続。初年度産駒数では水をあけられたが、出足ひと息のライバルに対し、早くも6頭のJRA勝ち馬を出すという素晴らしいスタートダッシュを決めている。母の父アンブライドルズソングの親日度は生産部門でも不変のよう。このままハーツクライ後継のエース格にのし上がりそうだ。 (サラブレッド血統センター)

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