藤井正弘の血統トピック

「4代父SS」豪G3制覇で“5代目”も楽しみ

[ 2024年2月7日 05:30 ]

 1月26日、オーストラリアのコーフィールド競馬場で行われたG3マンフレッドS(芝1200メートル)をブレイブスマッシュ産駒ブレイブミードが制した。15年サウジアラビアRC勝ち馬であるブレイブスマッシュは4歳時にオーストラリアに移籍し、フューチュリティS、マニカトSのG1・2勝を挙げるなど、短距離路線の主役級として活躍。19年の南半球種付けシーズンに現地で種牡馬入りした。ブレイブミードは20年生まれの初世代で、産駒初のグレードレース勝ち馬となる。

 ブレイブスマッシュのサイヤーラインは09年東京スポーツ杯2歳S2着馬トーセンファントム、03年皐月賞、日本ダービーの2冠を制したネオユニヴァースを経由してサンデーサイレンスにさかのぼる。日本でも昨年のルーキーサイヤー、スピリッツミノル(父ディープスカイ、父の父アグネスタキオン)の産駒グラティアスミノルが1月27日の小倉戦でサンデーサイレンス直系の玄孫(やしゃご)としてJRA初勝利を挙げたが、ひと足早くブレイブミードは「4代父サンデーサイレンス」初のグレードレースウイナーとなっていたわけだ。

 4日の東京新聞杯では、ブレイブミードの3代父であるネオユニヴァースの産駒サクラトゥジュールが7歳にして初のグレード制覇を果たした。このサイヤーラインにはサンデーサイレンス系の中でも特別な生命力が備わっている。去勢が盛んなオーストラリアだが、ブレイブミードは牡馬。将来的には“5代目”の期待もかけられるだろう。 (サラブレッド血統センター)

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