藤井正弘の血統トピック

【安田記念】ガイアフォース覚醒へ!府中マイルゆかりの血統、初コースでG1初Vへ

[ 2023年5月31日 05:30 ]

 今年の安田記念はフルゲートの過半数がG1ウイナーで埋められることになるのだが、血統面からは少数派のG1未勝利馬に注目している。コンバート初戦のマイラーズCでマイル適性を実証したガイアフォース。“現役世界最強馬”イクイノックスと同じキタサンブラック第1世代である。

 現役時代に1800メートル未満の距離を一度も走らなかったキタサンブラックだが、種牡馬としてはすでに当コースのアルテミスS勝ち馬ラヴェル、桜花賞2着のコナコーストを出し、マイル部門もカバーする汎用(はんよう)性を示している。2世代続けてクラシック戦線で発揮した長打力に加え、競走馬時代には封印されていた母の父サクラバクシンオーの属性が解き放たれたという解釈も成り立つだろう。ちなみにサクラバクシンオーの父サクラユタカオーは99年の優勝馬エアジハードの父でもある。

 ガイアフォースは母の父が東京芝1600メートルのG1ウイナーにしてG1サイヤーのクロフネ。祖母の父ダンスインザダークは04年の優勝馬ツルマルボーイの父で、前記サクラバクシンオーの母の父でもある3代母の父ノーザンテーストは、父として86年の優勝馬ギャロップダイナを出し、02年の優勝馬アドマイヤコジーン、07年の優勝馬ダイワメジャーの母の父となった安田記念のフィクサー的血脈である。初コースで覚醒する可能性大だ。(サラブレッド血統センター)

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