藤井正弘の血統トピック

ヴィクトリーで楽しめる「3大種牡馬」配合

[ 2013年9月4日 06:00 ]

【新種牡馬紹介(8)】

 ◆スクリーンヒーロー 04年生 栗毛 千歳産 中央で23戦5勝 主な勝ち鞍はジャパンC、アルゼンチン共和国杯 2歳産駒54頭。

 “平成の怪物”グラスワンダー初の後継種牡馬。ミルコ・デムーロ騎手とのコンビで臨んだ08年のジャパンCでは、早めのスパートから同期ウオッカなど3世代のダービー馬を抑え込み、単勝4100円のレース史上最高配当を叩き出した。単勝7番人気でカンパニーの2着に食い込んだ09年秋の天皇賞は馬連1万6490円。3歳時のラジオNIKKEI賞2着、セントライト記念3着はいずれも14番人気で、穴党にはその名の通りのヒーローだった。

 祖母が重賞5勝の名牝ダイナアクトレスで母の父サンデーサイレンス。母系の自己主張の強さにはもろ刃の剣という面があり、種牡馬としても一発屋的なキャラは不変だろう。自身は現役時に2勝、オープン特別2着という隠れたダート巧者だったが、産駒も笠松でデビュー5連勝のパドドゥを筆頭に地方競馬でブレークの兆しを見せている。

 ◆ヴィクトリー 04年生 鹿毛 早来産 中央で16戦3勝 主な勝ち鞍は皐月賞 2歳産駒23頭。

 07年の皐月賞馬。ブライアンズタイム産駒では現在のところ最後のクラシックホースとなっている。皐月賞の後は気性難が災いして未勝利に終わったが、半兄に阪神大賞典勝ちのリンカーン、母の兄弟にダービー馬フサイチコンコルド、皐月賞馬アンライバルドがいるエリート血統で、種牡馬としての潜在能力は十分に見込めるだろう。ちなみに母の父がトニービンなので、サンデーサイレンス系牝馬との交配では「3大種牡馬」の豪華タッグが実現する。(サラブレッド血統センター)

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