藤井正弘の血統トピック

ディープVSキンカメ 白熱のリーディングサイヤー

[ 2012年10月3日 06:00 ]

 秋のG1シリーズ開幕と同時に本年度のリーディングサイヤーを巡る攻防が、がぜん白熱してきた。

 中山3週目終了の時点で首位ディープインパクトと2位キングカメハメハの差は2億1000万円余だった。この数週間は付かず離れずの均衡状態が続いていたのだが、先週はキングカメハメハが満を持しての大攻勢。26日船橋の日本テレビ盃(1着賞金3200万円)のソリタリーキング、29日阪神のシリウスS(同3500万円)のナイスミーチュー、そしてとどめは30日中山のスプリンターズS(同9500万円)のロードカナロア…。週間グレード競走完全制覇の離れ業によって、オープン特別1勝でひっくり返る1800万円余の差まで急接近してきたのである。3日大井の東京盃は1着賞金3500万円。ここにもキングカメハメハは主役級のタイセイレジェンドを送り込んでいる。週末を前に首位返り咲きの可能性もありそうだ。

 とうとう尻に火がついた感じの種牡馬ディープインパクトだが、先週の重賞3レースでは賞金を稼ぐ以前に出走馬が不在だった。もともと、ダートグレードで防戦一方になることは想定内。牝馬3冠を狙うジェンティルドンナ以下、戦力比較からボーナスステージともいえる秋華賞までは我慢のラウンドだろう。JRAG1中休みの今週はデイリー杯2歳Sにタイセイドリーム、毎日王冠にはトーセンレーヴ、リアルインパクト、ダノンシャークの3頭がエントリーしている。(サラブレッド血統センター)

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