香川照之「THE TIME,」降板 性加害疑惑で批判やまず TBS「不信感や疑念、あってはならない」

[ 2022年9月2日 05:30 ]

香川照之
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 高級クラブのホステス女性への性加害疑惑が週刊誌で報じられ、内容を認めて謝罪した俳優香川照之(56)が、金曜司会を務めていたTBSの朝の情報番組「THE TIME,」(月~金曜前5・20)を降板することが1日、同局から発表された。また、CM出演するトヨタ自動車も香川のCM放映を中止し、契約を更新しない。イメージの失墜により、本業の俳優業にも影響を及ぼす可能性も出てきた。

 TBSは香川の降板について「さまざまなニュースをお伝えする情報番組として、視聴者の皆さまに不信感や疑念を持たれることがあってはならない」と理由を説明。2日からは、木、金曜の進行役で出演している江藤愛アナウンサー(36)が代わりに司会を務める。

 香川の性加害疑惑は先月25日発売の「週刊新潮」が報道後、所属事務所が内容を認め、香川が翌26日の同番組で謝罪していた。同局は「26日の放送後にさまざまな情勢をみて、所属事務所と協議した上で(降板を)決めた」(編成部長)という。

 昨年10月の番組開始時から金曜司会を担当。キャスター未経験ながら同局ヒットドラマ「半沢直樹」での人気が後押ししての抜てき。だが、1周年を目前にして番組を去ることになった。

 生謝罪から6日後の降板。その背景には、SNSなどで続いた香川への非難の声や、世界的企業のトヨタが香川の出演CMの放送を見合わせたことも影響したとみられる。トヨタはこの日午前、自社メディア「トヨタイムズ」の編集長という肩書でCMに起用していた香川について「契約は年末にて満了となる予定」とし、契約更新はしないことを発表。26日の時点では「今後を注視したい」としていたが、その後も週刊誌で香川の“裏の顔”に関する報道が続いたことも決断に至らせたとみられる。この動きに呼応するかのように、他のCM出演企業からも契約満了などが続いた。

 一方、出演中のテレビ朝日「六本木クラス」は今月29日の最終回まで予定通り放送される。テレビ関係者は「最終回直前まで来ており急に代役とはいかない」とする。まだクランクアップはしておらず、香川は生謝罪後の26日の収録で共演者らに謝罪したという。また、存在感ある俳優として引っ張りだこの香川だけに、本紙の取材では、未発表の10月期のゴールデン帯ドラマの撮影に既に入っている。重要な役だが、この作品での対応は決まっていない。

 局関係者は「今後、スポンサーの対応次第で降板か続投が決まるでしょう」とする。香川は市川猿翁(82)の長男で歌舞伎俳優・市川中車としても活動しているが、本業は俳優。芸能関係者は「この作品で降板するようになれば今後の俳優としての香川さんの活動が狭められる」とみている。

 《NHK「昆虫」シリーズは放送の予定なし》NHKの前田晃伸会長は、この日の定例会見で、Eテレ「香川照之の昆虫すごいぜ!」や総合「香川照之の昆虫すごいZ!」などに出演する香川について「報道は承知している。あってはならないこと」と厳しい口調で話した。不定期放送のため担当者は今後について「現時点で放送が決まっているものはありません」と語るにとどめた。5日には香川が声優を務めるEテレのアニメ「インセクトランド」の放送を予定。担当者は「事実関係を確認し、適切な対応をとる」とした。また、前田会長は紅白歌合戦について「今年はNHKホールでやります」と開催を明言した。

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