榊英雄監督作品でタッグ組んだカメラマン早坂伸氏 榊の謝罪文に「謝罪するのは第一に被害者」と批判

[ 2022年3月10日 17:00 ]

俳優で映画監督の榊英雄
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 9日に文春オンラインで俳優で監督の榊英雄(51)が複数の女優に対する性加害が報じられたことを受け、榊の作品に携わってきた映画カメラマンの早坂伸氏が10日、ブログを更新した。

 監督を務め、今月25日に予定されていた映画「蜜月」の公開がいったん中止となった。榊氏と20年以上前から知り合い、13年からは監督とカメラマンという形でタッグを組んできたという早坂氏は「週刊文春オンラインによって映画監督・榊英雄氏による『性行為の強要』が報道されました。被害に遭われ、長年苦しんでこられた被害者の方々に心からのお見舞いを申し上げます。加害者の近くにいながら犯罪的な行為を止めることが出来なかったことを深く陳謝いたします」と謝罪した。文春オンラインの記事に実名で登場した早坂氏は「記事には『某スタッフ』ではなく、実名で書いてもらうことが自分なりの責任の取り方と考えました」と記した。

 さらに早坂氏は榊が出した謝罪コメントにも言及。「榊氏から出されたコメントを読んで大きな違和感を覚えました。謝罪しているのは映画の関係者、家族の順で、最後に『事実の是非に関わらず渦中の人とされてしまった相手の方々』で、謝意も順に薄くなっています。当然ながら謝罪するのは第一に被害者であるべきです」と批判し、「また『過去のことをなかった事にはできません』とあります。過去を軽視しているような表現ですが、『性被害者』がどれくらい苦しみ悩むか全く想像ができていないように感じます。そもそも『性被害者』と認めていない点で『肝に銘じる』ことも『これからの先へ猛進』することも許されないと考えます」とつづった。

 「蜜月」は性被害などの社会問題を扱った作品。主演の女優・佐津川愛美が17歳と32歳の女性を演じ分け、懸命に幸福を求めながらも壊れゆく家族を描く。家庭が原因の心的外傷後ストレス障害(PTSD)や性被害などの現代社会の問題に切り込み、8日には同日の国際女性デーにちなみ、佐津川が東京都内でトークイベントに出席した。製作委員会は「今後につきましては、すべて未定です」としている。

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