岡田晴恵教授 「37・5度以上」削除に「理由と結果をご説明されることが本当のサイエンス」

[ 2020年5月10日 09:36 ]

TBS社屋
Photo By スポニチ

 感染免疫学、公衆衛生学を専門とする白鴎大学教育学部の岡田晴恵教授が10日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。加藤勝信厚生労働相が8日夜に記者会見し、新型コロナウイルスの感染が疑われる人が相談センターを通じて専門外来を受診する目安とされてきた「37・5度以上の発熱が4日」を見直すとしたことに言及した。

 厚労省は目安について、発熱やせきなどの軽い風邪症状が続く場合には、すぐ相談するように変更した。従来の「37・5度以上」という体温の目安は削除した。加藤厚労相は「目安ということが、相談とか、あるいは受診の一つの基準のように(とらえられた)。我々から見れば誤解であります」などと発言した。

 司会の関口宏(76)から「37・5度、4日以上」について「これ最初のころによくいわれてましたよね。ということは何ですか、この最初の時点で患者さんが殺到して医療崩壊的なことを危惧した?」と聞かれた岡田教授は「そういうことだと思います。それは専門家会議の先生もお認めになっているんですけれども、結局、医療崩壊を起こさないように最初の段階では(検査を)絞って、そしてこの時何をやっていたのかといったらクラスター、集団感染を追っていけばいいんだっていう政策だったわけです」。と説明した。

 その上で「でもそれをやると水面下で(感染が)どんどん広がってという末に今こうなって、そして方向転換としてたくさん検査して、たくさん陽性者と陰性者を分けて、そして入院ベッドを用意してって政策転換をせざるを得なくなったわけですね」とし、「ですから、37・5度で4日以上ということで検査絞られたために、なかなか検査受けられずにひどくなったり、重症化したり亡くなったりした方もおられる。政策転換をする時には、専門家委員会の人たちはちゃんとこれこれこういう理由だから、こういうふうに変えましたよということを国民に理由と結果をご説明されるということが本当のサイエンスかなと思います」と自らの見解を述べた。

続きを表示

2020年5月10日のニュース