LinQ高木悠未が逆襲宣言「センター戻りたい」 第2列は「メチャ悔しい」

[ 2017年9月28日 13:54 ]

「LinQ(リンク)」の高木悠未
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 エースの逆襲が始まる。11人で再編成された新生「LinQ(リンク)」は今月9日から全国ツアー「ロード・オブ・ザ・リンク〜LinQ第2章 虹の架け橋〜」をスタート。これまで不動のセンターだった高木悠未(20)は“定位置”を新木さくら(20)に譲り、センターサイド(第2列)にポジションを取る。彼女は今、何を思うのか?その胸中に迫った。(東山 貴実)

 いつものように天真らんまんな笑顔を振りまいていた悠未が、その話題になると、自然と目が潤み始めた。

 「この話をするたびに、いつも涙が出そうになる。ぶっちゃけ、メチャ悔しい。これまで確立してきた場所がなくなったというか…。家に帰って母の前で泣きました」

 LinQがデビューした11年4月以降、その愛くるしいルックスで不動のセンターとして君臨してきた。それが新生LinQで“異変”が起こった。センターには悠未と公私で仲の良い新木さくらが抜てきされ、悠未はセンターサイドに回った。

 絶対エースに訪れた厳しい現実、そして試練。ただ一方で、ここ数年「ある程度成長してからその先がなくて、仕事でも“いつもの流れだもん”って変に慣れちゃった部分も出てきて…。本当はそれは一番なりたくなかった私だった」とのジレンマも抱いていた。だからこそ、すぐに気持ちを切り替え、「壁にぶつかること」を自身のツアーテーマに掲げた。目下、MCが最大の課題で「ファンの方に楽しんでほしい、笑ってほしいという気持ちが強すぎて、すぐネタに走っちゃう。“素”を出し過ぎちゃうんですよね」と苦笑。それでも「壁にぶつかっているけど、そのぶつかりが凄く楽しい。毎回新鮮な気持ち」と、どこまでも前向きだ。

 ステージ上での立ち位置が変わったことで、視界だけでなく考え方も変わった。「センターにいた頃は、観客席の端っこや後ろの方まで本当に目配りできていたのだろうか?そうやって、周りが見渡せるようになったというか、これまで6年半気付けんかったことに気付けるようになった」と言う。気付きは、それだけではない。「これまでは“LinQの顔”と言っていただいたりして、“1人で見せなきゃ”と思っていた部分もあったけど、メンバー一人一人に輝く色、役割があってこそのLinQなんだなぁと改めて思いました」と話した。

 新センターのさくら以外にも、新加入した18歳の安藤千紗も大きな刺激となっている。「身長はミニマム、存在感はマキシマム!山椒(さんしょう)は小粒でもピリリと辛い!!」をキャッチフレーズにしてきた悠未にとって、身長1メートル48と似た背丈の安藤は新たなライバルでもある。「11人の中で一番でありたいところ。それは技術より、どれだけ気持ちを込めてパフォーマンスを客席に届けられるかという部分」と力を込めた。

 「ファンの方も“センターにもう一度返り咲いて!オレたちが絶対に押し上げる”って熱くなってくれて。もちろん、私自身も燃えている。高木悠未として止まっていた成長がまた動きだした感じ」。ファンのありがたみ、感謝の気持ちも再認識できた。

 サイン色紙に「人生修行中」とつづることも多い悠未は、最後にこう言い切った。「センターが全てじゃないけど、私はやっぱりセンターが似合うアイドルになりたい」――。ピンチはチャンス。それはエースの堂々の逆襲宣言だった。

 《パッションピンク担当&あいさつリーダー》今回のツアーから新たな試みとして、各メンバーに担当カラーが割り当てられるようになった。悠未はパッションピンク担当。「情熱の赤に、可愛さのピンク。どっちも持ち合わせた女の子になりたかったので、誇りに思っています」。メンバーのカラーができたことで、ライブ会場でサイリウムが“爆売れ”しているという。メンバー一人一人が違った色で輝いて一つになった時、ツアーのサブタイトルでもある「虹の架け橋」となる。悠未は「もっと会場を一つにして、サイリウムの海を見てみたい。私はマリンメッセ(福岡)に行きたいから」と夢舞台に思いをはせる。

 また、カラーだけではなく、役割分担も明確にしている。例えば、最年少15歳ながら歌唱力のあるMYUは歌リーダー、山木彩乃はダンスリーダー、海月らながストレッチリーダー…。そんな中、悠未はあいさつリーダー。「ムードメーカーみたいなものです。公演後に、スタッフさんのところに行って“今日も最高のステージをありがとうございました”って」。悠未の明るい声が今日も響き渡る。

 ◆高木 悠未(たかき・ゆうみ)1997年(平9)5月7日、福岡県生まれの20歳。愛称「ゆうみん」。中学時代は一時、「背を伸ばしたくて」とバスケットボール部に所属。趣味「人に応えること」。特技「全てのマイナス発言をプラスに換えることができる」。最近よく観るテレビ番組「ナンデモ特命係 発見らくちゃく!」。DVDではAAA(トリプル・エー)の西島隆弘のライブ映像を参考に勉強中。身長1メートル47。血液型B。母と3匹の猫と同居中。

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