渡辺えり「お化けでも出てきて」 勘三郎さんとの別れ惜しむ

[ 2012年12月27日 15:10 ]

中村勘三郎さんの葬儀・告別式に参列した渡辺えり

 急性呼吸窮迫症候群のため5日に57歳で亡くなった歌舞伎俳優・中村勘三郎さんの葬儀・告別式が27日、東京都中央区の築地本願寺で営まれ、生前親しくしていた女優渡辺えり(57)らが参列し、別れを惜しんだ。

 焼香を終えた渡辺は「やっぱり別れるのは嫌。安らかに眠ってくださいって言うんでしょうけど、お化けでも何でもいいので、出てきてほしい。お別れしたくない、それが正直なところ。自分の人生と哲明さん(勘三郎さんの本名)の人生が重なって、同じ時代を生きてきて本当に良かった。今いないのが辛すぎます」と悲痛な胸の内を語った。

 「32歳で会って、本当に本音で言い合えた。哲明さんとは本当に演劇、芝居の話しかしなかった。信頼してもらって、幸せだった。本当にもっといつでもいる人だと思って、ただ取っ組み合いのけんかになったりしたんですけど、もっともっと大事にすればよかった」と渡辺。「遺伝子は受け継ぐことができるでしょうけど、そういう言葉も悔しくて言いたくない。本当にものすごい人を亡くしたんだっていうのを、時間を追うごとに感じるようになると思う。全部なくなっちゃったというのを信じたくない」と故人をしのんだ。

 勘三郎さんを「人を大事にする人でした。一度好きになったら最後まで大事にする、裏切らない人」と評した渡辺。「病気で苦しんでいて、会えない時間が長くて、私はその間も悔しかった。退院したら山ほど話そうと思っていたのに…それが永遠にできないと思うと…」と涙を流し、言葉を詰まらせた。

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2012年12月27日のニュース