父の大きさ実感…中村勘九郎 悲痛あいさつ「どうぞ助けてください」

[ 2012年12月27日 14:11 ]

すべて白の菊18000本、カーネーション1500本、胡蝶蘭150本で飾られた中村勘三郎さんの祭壇。遺影は篠山紀信氏の撮影

 急性呼吸窮迫症候群のため5日に57歳で亡くなった歌舞伎俳優・中村勘三郎さんの葬儀・告別式が27日、東京都中央区の築地本願寺で営まれ、生前親しくしていた歌舞伎関係者や友人が参列し、別れを惜しんだ。

 喪主の長男・中村勘九郎(31)は、この日朝に「平成中村座」跡地の浅草・隅田公園で700人以上の人々に見送られたことを振り返り、「こんなに愛されている人の息子に生まれて本当に幸せです」とあいさつした。「これからは父が愛した厳しい歌舞伎の道をしっかり前を向いて進むしかない」と決意を述べながらも、「七之助と途方に暮れています」と偉大な父を失った本音も吐露。「どうぞ助けてください」と参列者に頭を下げた。

 兄とともに喪主を務めた七之助(29)は「勘三郎の息子として恥ずかしくない舞台を務めていきます」と天国の父に誓った。

 式には芸能関係者ら各界から2000人が参列したほか、約1万人の一般ファンも訪れ、築地本願寺の周囲には長蛇の列ができた。

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2012年12月27日のニュース