巨人・阿部新監督 山崎福獲り直接アタック「言いたいことは全部、言ってきたよ」

[ 2023年11月19日 05:30 ]

巨人の阿部監督
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 巨人は18日、オリックスから国内フリーエージェント(FA)権を行使した山崎福也投手(31)と大阪市内で入団交渉を行った。吉村禎章編成本部長(60)に加え、阿部慎之助新監督(44)も同席し、熱意を伝えた。球団は4年総額10億円規模の大型契約を提示したとみられ、補強ポイントである左の先発投手獲得へ、最大限の誠意を示した。

 直接出馬で猛アタックをかけた。阿部監督は、午前中から大阪市内で行われた山崎福との入団交渉に出席。日帰りの強行軍となったが、自らの言葉でありったけの熱意をぶつけた。「言いたいことは全部、言ってきたよ」。会談を終え、スポニチ本紙の取材に左腕への思いを明かした。

 2年連続4位に沈むチームにとって、先発左腕は一番の補強ポイントと言える。今季は右の戸郷、山崎伊の2投手が2桁勝利を挙げた一方で、左投手は新外国人のグリフィンの6勝が最多。規定投球回をクリアした左腕は一人もいなかった。38年ぶりの日本一となった阪神には6勝18敗1分けと大きく負け越し。近本、中野、佐藤輝、木浪ら左打者が多く並ぶ打線を封じることができなければ、来季も20年以来となるリーグ優勝は見えてこない。

 横川、井上ら若手左腕の芽が出始めているが、柱となる左腕はチームの底上げには必要不可欠だ。最近3年間で24勝を挙げている山崎福は緩急を自在に操り、巨人にはいないタイプの左投手。だからこそ、ヤクルト、DeNA、ソフトバンク、日本ハムに加え、宣言残留を認めているオリックスを含めた6球団による争奪戦に参戦することを決めた。

 もちろん、ライバルに負けない好条件を用意している。4年の長期契約、総額10億円規模の大型契約を提示したもよう。吉村編成本部長は球団を通じ「阿部監督とともに山崎福也選手と面会し、交渉の場を持ちました。巨人軍として伝えるべきことを伝え、最大限の誠意を示し、良い話し合いの場を持つことができたと思います」とコメントした。

 今季、自己最多の11勝を挙げた山崎福は、7日にFA権の行使を決断した際、「自分が一番活躍できる場所というのを一番に置いて、考えていきます」と語っていた。大阪まで赴いた、新指揮官の思いは届くか。6球団による争奪戦が、本格化してきた。

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