阪神・岡田監督 森下に異例の“目立つな指令”「ええ時と悪い時の差が激しいから余計に目立つ」 

[ 2023年11月19日 05:15 ]

<阪神秋季キャンプ>安芸の街並みを背に、笑顔で坂道を歩く岡田監督(撮影・椎名 航)
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 阪神は秋季安芸キャンプ最終クール4日目の18日、岡田彰布監督(65)が侍ジャパンの一員として「アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」に参戦中の森下翔太外野手(23)に異例の“目立つな指令”を出した。シーズン中、好不調の波が激しく不振を脱した際の活躍や劇打が際立った若虎。コンスタントに快音を響かせることへ進化を促した。

 日の丸を背負って東京で堂々たる活躍を続けている森下に秋季キャンプを行う高知から岡田監督が独特の言い回しで指令を出した。

 「(大舞台でも活躍が)目立つっていうか、どっちかいうたらもうちょっとコンスタントにな。だから余計目立つっていうことやろ。ええ時と悪い時の差が激しいから余計に目立ついうことやろ」

 16日の台湾戦で決勝ソロを放つなど、侍ジャパンでの輝きは頼もしい限りだが、指揮官が指摘したのはシーズンを通しての好不調の波の激しさでもあった。1年目ながら主に3番を打ち94試合で10本塁打、41打点は立派な数字。5月20日の広島戦(甲子園)ではサヨナラ打、7月12日のDeNA戦(甲子園)ではバウアーから8回に同点2ランを放つなど印象的なシーンも多くあった。

 ただ、来季以降も不動のレギュラーとして期待するからこそ監督が向上を願ったのは確実性。打率・237には「今のあの数字じゃあかん」と首を振り「率よ率。当たったら(飛ぶ)いうんじゃなしにな。まずヒット打つ。確率を高くする。打率を上げるいうことや」と進化を促した。

 指揮官は確実性が増せば、森下の持ち味である長打も増加するという考え。「(打率アップには)どれだけボール球を辛抱できるかということ」と明確な課題も口にした。

 19日は決勝の舞台に立つ。「優勝して報告、別にいらんやん(笑い)。別にそんな報告いらんよ」。岡田監督が優勝の報告よりも欲しいものは若き大砲の目に見える進化だ。(遠藤 礼)

 ○…阪神・森下は今季出場94試合中、44試合で無安打。試合単位で最も無安打が続いたのは、4月6日の広島戦から16日のDeNA戦までの7試合で、翌17日に再調整で登録抹消されている。復帰初戦の5月20日広島戦、第4打席のサヨナラ打で待望の安打。4月4日広島戦第4打席からの23打席連続無安打は自己最長ブランクとなった。またシーズン終盤には、リーグ優勝直後の9月15日広島戦第4打席から、23日ヤクルト戦第1打席にかけて、5試合連続無安打を含む22打席連続無安打を記録。23打席ぶり安打の第2打席からは3打席連続安打の猛打賞だった。

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