藤浪のアスレチックスに有利、千賀のメッツに不利!?同地区の対戦が減る新スケジュールの影響を分析

[ 2023年1月22日 10:46 ]

アスレチックス入団会見に臨んだ藤浪
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 大リーグ公式サイトのマイク・ペトリエロ記者が、23年シーズンから30球団が残りの29球団全てと少なくとも一度は戦うスケジュールに変わったことで、どのチームが有利になり、どのチームが不利になるか分析している。

 大きいのは同地区内の対戦が76試合から52試合に減ること。エンゼルスとアストロズの直接対決も19試合から13試合に減る。そしてインターリーグの対戦が20試合から46試合に増える。大リーグで5年プレーした大谷翔平(28)は、依然ナ・リーグのミルウォーキー、ピッツバーグ、シカゴ、ニューヨーク(メッツ)、ワシントンDCの5球場でプレーした経験がないが、今季はミルウォーキー、ニューヨーク(メッツ)に遠征する。もし2024年もエンゼルスにいれば、残る3球場にも訪れることになる。

 大リーグ機構がこのようにスケジュールを変更するのは、大谷のようなスター選手を全ての街で見られるようにする営業的目的に加え、ポストシーズン争いでの不公平をなくす狙いがある。22年のフィリーズは1ゲーム差で辛うじてワイルドカードに進出、ワールドシリーズまで勝ち進んだ。ワイルドカードに出られたのは、お得意様のナショナルズ相手に16勝3敗と圧倒できたからだ。ガーディアンズは勝ち越しチームに対しては勝率5割だったが、負け越しチームには58勝36敗とめっぽう強く、ア・リーグ中地区を11ゲーム差で制した。

 一方で強豪ひしめくア・リーグ東地区では、ブルージェイズ、レイズ、オリオールズの3球団が、毎シーズン、ヤンキースとレッドソックス相手にスケジュールの4分の1近くを戦わねばならない。大リーグは22年シーズンから各リーグのワイルドカード枠を2から3に増やしたが、今後も減ることはなく、さらに増える可能性がある。よりポストシーズンに向け、公平になるようにと変更した。

 ちなみに仮に従来通りのスケジュールなら、今年のインターリーグはナ・リーグ東地区対ア・リーグ中地区、ナ・リーグ中地区対ア・リーグ西地区、ナ・リーグ西地区対ア・リーグ東地区の予定だった。それが変わって全てのチームと当たる。ペトリエロ記者はこの変更で、藤浪晋太郎投手(28)が加入したアスレチックスは有利になると分析する。シーズン前の予想はア・リーグ西地区はアスレチックス以外の4チームが勝率5割以上。手ごわい同地区との試合が24試合も減るからだ。その分、対戦が予定されていなかったナ・リーグ東との対戦が加わり、西との対戦が増える。この地区は上位チームは強いが、マーリンズ、ナショナルズ、ダイヤモンドバックス、ロッキーズはそうではない。アスレチックスも強くはないが、勝つ可能性が上がる。

 一方で千賀滉大投手(29)のメッツは不利になると見る。同地区の試合が減ることで、22年に27勝11敗とお得意様だったマーリンズ、ナショナルズとの対戦が減る。一方で、レベルの高いア・リーグ東地区との試合が増え、ア・リーグ西地区との対戦が加わった。ちなみに大谷のエンゼルスも、ア・リーグ西地区との対戦が減ることで、より戦いやすくなると予測されている。

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