阪神ドラ6・富田 世界大会最優秀投手として入団 ダルビッシュ“上回る”直球で目指すはセ界一貢献

[ 2023年1月22日 05:15 ]

キャッチボールを行う阪神・富田(撮影・成瀬 徹)
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 【23年度球界新士録(6)】阪神に入団した新人7選手でただ一人社会人出身。富田は世界一の勲章を引っ提げてプロの門を叩いた。

 「自信のある真っすぐが、どれだけ通用するか知ることができた。緩急も使えて圧倒できたので、いい経験になった」

 大舞台で圧巻の投球を披露した。昨年10月に台湾で開催されたU―23W杯に選出された左腕。世界の強豪相手に計4試合で16回を2失点、防御率0・44の活躍で世界一に貢献した。最優秀投手とベストナインも獲得。直球は最速147キロでも、球速以上の切れは評判になった。過去の計測では1分間あたりの回転数が2480回転。大リーグ公式サイトの昨季平均回転数ランキングでは、パドレス・ダルビッシュの2420回転も上回る。

 「一番の目標は1軍のローテーションに入ること。(ドラフト)何位とかは関係ない。下位でも結果を出せば、その選手が凄いと思う」

 プロ野球の歴史を見れば、ドラフト下位指名から大成した選手は少なくない。阪神の「6位」は出世順位でもある。近年では13年の岩崎、18年の湯浅、20年の中野らが活躍。3度の本塁打王に輝いた「ミスタータイガース」こと掛布雅之も6位入団だった。

 大垣商時代に甲子園出場はなく、憧れの聖地が本拠地となる。「甲子園球場の土を踏めると想像しただけで、鳥肌が立つ。そういう地で投げられるのは光栄なこと」。今度は、一流の打者を相手にセ界一を目指す。 (石崎 祥平)

 ◇富田 蓮(とみだ・れん)2001年(平13)9月6日生まれ、岐阜県養老町出身の21歳。6歳の時に広幡クラブで野球を始める。東部中では大垣ボーイズに所属し外野手。大垣商では1年秋から投手でベンチ入り。甲子園出場はなし。三菱自動車岡崎ではヤマハの補強選手として22年に都市対抗出場。同年U―23W杯では最優秀投手賞&ベストナイン(先発投手部門)で優勝に貢献。1メートル74、78キロ。左投げ左打ち。

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2023年1月22日のニュース