阪神・佐藤蓮 吉兆!?ドロップキック被弾 ケガに強い体づくりへ全日レスラーに学ぶ

[ 2023年1月16日 05:15 ]

全日本プロレスのトップレスラーである(左から)青柳優馬、田村男児、安斉勇馬とトレーニングを行った佐藤蓮(本人提供)
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 吉兆!?のドロップキック被弾だ。阪神・佐藤蓮が全日本プロレスに1日限定で“入門”してトレーニングを積んだことを告白した。トップレスラーの凄みを身をもって感じ、故障知らずの強靱(きょうじん)な体を手に入れることを誓った。

 「アスリートの方たちに触れて何か野球につながればいいかなと思って、お誘いいただいて。あんなに体ごつくても柔らかいし、身体能力も高いのかと」

 昨年12月に知人を介して関東にある道場を訪問した。待ち受けていたのは昨年のチャンピオンカーニバルを制した青柳優馬、田村男児らトップレスラー。いかつい男たちの呼びかけで“合同トレ”が始まった。ウエートやマット運動など通常メニューでさえ、ついていくのがやっと。完全に息も上がった。「僕はゼーゼーハーハー。レスラーは平気そうな顔でやっていてすごいなと」。石井大らと「チーム筋肉」を結成するなど、フィジカルに自信のある右腕も圧倒された。

 最も衝撃を受けたのは強さとしなやかさを兼ね備えた肉体とその操作性。「ブリッジして回転したり。体が柔らかいし瞬発力がある。思った通りに一発で体を動かせるのは、プロレスラーすごいなと」。同姓の佐藤輝と同期入団も、故障に苦しみ昨年11月に育成契約に切り替わった。勝負の3年目を迎える前に大きな刺激を得た。

 「(学んだのは)強い体にしておくとケガしないのかなと。単純に自分の体を支える筋肉が足りないと思った。ケガしないで一年間やるのが最低限」

 最後は昨年のプロレス大賞新人賞を獲得した安斉勇馬のドロップキックを体験した。両手に持ったクッションを突き抜けて顔面に被弾し、「めちゃくちゃ痛かった」と苦笑い。プロレス界期待の大型ルーキーの“一蹴り”も追い風に支配下復帰を目指す。(遠藤 礼)

 ◇佐藤 蓮(さとう・れん)1998年(平10)4月11日生まれ、静岡県出身の24歳。飛龍では甲子園出場なし。上武大では1年冬に右肘手術を受け、4年時まで公式戦登板なし。20年ドラフト3位で阪神入団。1軍登板はなく、昨季はウエスタン9試合で1勝3敗、防御率5.17。オフに育成契約を結んだ。1メートル89、105キロ。右投げ右打ち。

 【プロ野球選手の異種目自主トレ】

 ★格闘技 DeNA・三浦監督と鈴木コーチは現役時代の98年に新日本プロレスに入門。“nWo軍団”蝶野正洋選手の指導を受け乱闘騒動の際の身の処し方まで習得した。

 ★体操 近本(神)は22年にバック転とバック宙に挑戦。脳のイメージと実際の動きの差を埋める「コーディネーショントレーニング」の一環で、ヨガやサッカーなども実施。

 ★相撲 K―鈴木(オ)は20年、元横綱武蔵丸の武蔵川親方が指導する武蔵川部屋に“入門”。まわしを着け、四股を中心とした基本動作を学び、下半身強化に励んだ。

 ★競輪 西武が11年まで新人合同自主トレで導入。1000メートルのタイムトライアルが恒例だった。松坂大輔は04年と05年にも自ら取り入れ、修善寺・日本競輪学校でトレーニング。

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2023年1月16日のニュース