中日・柳12年ぶり優勝へ 竜投の旗振り役は誰からも好かれる好青年「タイトルを争える成績残したい」

[ 2023年1月16日 07:15 ]

自主トレを公開した中日・柳(左)と激励に訪れた都城市の池田市長(同2人目)
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 不完全燃焼だった昨季からの巻き返しへ、中日・柳が静かに闘志を燃やしている。1月12日に地元・都城で自主トレを公開し、強い決意をにじませた。

 「1月はまず体をしっかり、可動域を出して、ケガをしないようにと思っています。去年は、体があまり良くなかったのですが、今年は去年に比べて健康なので。なんていうか、こう張り切り過ぎないように、空回りしないように、自分を抑えながら時間かけてやっていこうと思います」

 昨季は12球団1番乗りとなる完封勝利を挙げるなどしたが、打線の援護に恵まれないなど不運もあって9勝11敗、防御率3・64だった。一昨年に最優秀防御率、最多奪三振のタイトルを獲得したことを思えば、本人としても悔しさの方が勝るシーズンだった。

 「やっぱり去年は、どうしても、こう、勝てない投手というか、勝てない投手の典型的な投球が多かった。初回に点を取られたり、点を取ってもらった後に我慢できなかったり、そういうのが多かった。でも、そこも含めて勉強できたと思っている。今年は、去年、一昨年と、いろんな気持ち、経験をミックスして頑張りたい」

 地元愛が強く、同市の観光大使「みやこんじょ大使」を務め、「地元に誇りを持っている。いろんな人に知ってほしい」。自主トレ公開日には、駆けつけた約30人の報道陣に宮崎牛を使用した牛丼や地鶏の炭火焼きを振る舞うなど粋な差し入れ。取材終了後、こちらが「ごちそうさまでした。おいしかったです」と、お礼を伝えると「いえいえ」と、人懐っこい、さわやかな笑顔に好感を持った。

 コミュニケーション能力が高く、誰からも慕われる好青年。プロ7年目の今季は選手会長にも就任し、チームのまとめ役としても強く自覚している。

 「とにかく貯金を作ってイニングを投げる。タイトルを争えるような成績を残したい。特に先発なので やっぱり勝ちたいです」と柳。高橋宏、大野雄、小笠原と充実の投手陣で、背番号17が旗振り役となる。(記者コラム・湯澤 涼)

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2023年1月16日のニュース