日本ハム・ドラ1矢沢 大谷流二刀流トレ 昼食時間減らし練習時間確保「全然いける」

[ 2023年1月16日 06:00 ]

ブルペンで投球練習する矢沢(撮影・沢田 明徳)
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 「矢沢流」が本格始動した。日本ハムのドラフト1位左腕・矢沢宏太投手(22=日体大)が15日、千葉・鎌ケ谷での新人合同自主トレで初めて投打二刀流メニューを行った。プロ入り後初のブルペン投球に加えて打撃練習も実施。エンゼルス・大谷翔平投手(28)もプロ1年目の13年の同自主トレで行った「二刀流メニュー」を消化し、独自の二刀流への一歩を踏み出した。

 グラウンドでの投手野手合同のメニューを終えた午前11時54分。矢沢がバットとグラブを携えて、室内練習場のブルペンへゆっくりとした足取りで向かった。3年目捕手の古川を相手にプロ初ブルペン。捕手が立った状態で、プレートに足をかけてからすべて直球で36球を投げ込んだ。

 「特に(緊張は)なく、いつも通りいけました。30球投げました。60(%)ぐらい。そこまで違和感なく投げられたと思います」

 9日にスタートした新人合同自主トレ。第2クール最終日のこの日、本格的に二刀流調整がスタートした。ブルペン投球を13分間で終えると、10分の休憩を経て打撃練習に取り組んだ。先に始めていた野手陣が、続々と切り上げるのを横目に、黙々とティーやフリー打撃でバットを振り込んだ。投打のメニューに取り組むことで予定より時間がかかり、通常約1時間、確保されている昼食は約30分で済ませた。それでも「休憩時間がなければいいだけ。まだまだ全然いける」と平然としたものだった。

 ブルペンでは、セットポジションからスピンの利いた球を投げ込んだ。視察した稲葉篤紀GMは「関節の柔らかさだったり、良い球を投げている。仕上がりが楽しみ」と目を細めた。13年、矢沢より9日遅い1月24日に初めてブルペン入りした大谷はフォームが「ダルビッシュ(現パドレス)のよう」と言われたが、矢沢は似たタイプがないと稲葉GM。「“矢沢流”でいい。自分のものを作っていくことがこの世界は大事」と新たな二刀流への期待を口にした。

 2月1日からの沖縄キャンプでは1軍スタートを予定。矢沢は「沖縄に行けば沖縄のタイムスケジュールがある。臨機応変に対応していきたい」と先を見据えた。順調なら25日からの最終クールで、捕手を座らせた投球練習を行う。夢の詰まった二刀流への道がいよいよ動き出した。(田中 健人)

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