オリックス・森「キャリアハイ」宣言「常にスコアボードに自分の名前がある状態をつくっていきたい」

[ 2023年1月16日 05:00 ]

かりゆしシャツを着て新天地での戦いを見据える森(撮影・岸良祐)
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 西武からオリックスにFA移籍した森友哉捕手(27)が15日、節目の10年目を迎える今季目標に首位打者やMVPなどに輝いた19年を超える「キャリアハイ」を宣言した。沖縄県内で西武・佐藤龍、巨人・香月との合同自主トレを公開。新天地の環境に慣れることなどチーム事情を優先し、3月のWBCには出場しない意向も明かした。

 新天地で迎える10年目。森が手に入れたいのは過去最高の自分だ。報道陣に囲まれ、分厚い胸を突き出し、今季の目標を掲げた。

 「本当に一からの勝負だと思っているので、正捕手を奪いにいくという気持ちでやっていきたい。個人的にはキャリアハイの成績を目指したい。19年を超せるようにやっていきたい」

 19年は打率・329、23本塁打、105打点。打撃3部門すべてで自己最高の成績を残し、首位打者、ベストナイン、MVPを獲得した“現時点”のベストシーズンだ。それをオリックスで塗り替える覚悟を示した。自主トレは順調。室内での打撃練習でも力強いスイングを披露した。

 リーグ3連覇、日本一2連覇を目指すチームは主砲の吉田正がメジャー移籍で抜け、森のバットに寄せられる期待は大きい。捕手としても一日も早く投手陣を把握し、チームの戦術を理解しなければならない。そうした状況を考慮し、3月のWBCは出場しないことを決めた。

 「新たなチャレンジをするシーズンの2月、3月は一番大事な時期だと思っているのでチームに残るべきだと思った。(WBCに)行きたい気持ちはあるが、やっぱりチームが第一優先。そこに向けての準備をしていきたい」

 通算1000試合にあと74、同1000安打にあと91、同500打点にあと51。節目の数字が次々と控えていても、キャリアハイならすべて通過点でしかない。捕手で2度目の首位打者ならプロ野球史上初。第一歩として古巣・西武との開幕戦(3月31日・ベルーナドーム)の先発マスク奪取に集中した。「常にスコアボードに自分の名前があるという状態を1年間通してつくっていきたい」。吉田正がいなくても、森がいる。カギを握る男の注目の1年が始まる。(中澤 智晴)

 【森に聞く】

 ――キャンプでのチームメートとのコミュニケーションは?

 「笑顔で受け入れてくれたらいいんですけど、行ってみないと分からない。積極的に声をかけていけたら」

 ――新しいチームは緊張する?

 「めちゃめちゃ緊張しますね。人見知りなんで。不安ですね」

 ――杉本は吉田正の抜けた穴は「森君に頑張ってもらう」と。

 「自分じゃ無理なんで、みんなで協力しながら埋めていければ」

 ――中嶋監督は捕手一本で期待。

 「うれしいですね。自分も捕手でやっていきたいなという思いもありますし、同い年の若月に負けられないという思いもあります。捕手一本で頑張るつもりでいきたい」

 ――ベルーナドームでの開幕戦でマスクをかぶる思いは。

 「そこは見据えてやっていきたいですし、そのための1月、2月、3月の期間は大事にしていきたい」

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2023年1月16日のニュース