マー君が密度の濃い投球指導、自ら選考した中学3年生6投手に新たなアプローチ

[ 2022年12月4日 18:32 ]

田中将(右)は中学生に投球のアドバイスを送る (撮影・西川祐介)
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 楽天・田中将大投手が4日、「マー君ラボ supported by ミズノ」の第1回を都内で開講した。投球動画などを元に自ら選考した中学3年生の6投手が参加。密着指導形式で投球指導を行った。

 「野球教室だと集まってくれた子供たちに向けて全体的に言葉を投げることはあっても、個々に向けてだと、なかなかそういう時間もない。人数は少なくなるけど、関わり方の密度が違うと思う。そういう関わり方をして何かステップアップにつながることがあればいいと思うし、そういうことができればいいなと思った。だからといってこれまでの形の野球教室をやりたくないとかそういうわけじゃないし、何か違う形でやって、いろんな変化があればいいなと思います」と開講の目的を説明した。

 子供たちは2人ずつ3組に分かれて、ブルペンで田中将が見守る前で投球練習を繰り返した。ミズノ社の内蔵センサーで投球の球速、回転数、回転軸が一球ごとに表示される硬式球「MA―Q(マキュー)」を使用。選手一人一人から現在の課題を聞き、そこに向けたアドバイスを送るほか、気づいた点をそのつど指摘した。

 直球がカット回転する傾向がある子には、握りで人さし指と中指をより近づけるよう指摘。すると直球の回転数が1分間あたり100以上も上がった。もっとも押しつけることはせず。「クセ球も考え方によっては武器になるから」。指の間隔で回転数に差がつくことだけを教え、どう選択するかは本人に任せた。「僕の言っていることが誰にでも当てはまるわけじゃないし、それぞれ違う。こういう考えもあるんだよと。トライしてもらい、もし、あっこれいいなというのがあれば続けていってほしいなと思うし。何かきっかけになれればなと思いました」

 約2時間、密度の濃い投球指導を終えた。「あっという間でした。短く感じるほど僕にとってもいい時間でした。来年以降も続くのであれば、どんどんいい形にして、いろんな子たちとコミュニケーションを取れたら」。これまでにないアプローチでの投球指導を終え、充実した表情で振り返った。

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