ソフトバンク・栗原 「マッチョ」になって帰って来た

[ 2022年11月4日 08:00 ]

フリー打撃する栗原(撮影・岡田 丈靖)
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 「マッチョ」になって帰って来た。左膝前十字じん帯断裂などでリハビリが続いていたソフトバンクの栗原が10月30日、7カ月ぶりに1軍に合流。シルエットがひと回り大きく見えた。「少し服が小さくなったなと思います。ちょっと丈が短くなった」。タンクトップのウエア姿でランメニューに登場すると、厚い胸板、鍛え上げられた上腕二頭筋がより際だった。

 成果は飛距離に現れている。久しぶりの本拠地でのフリー打撃。59スイング中14本の柵越えで、推定飛距離130メートルの右翼席中段には5本も放った。「打球はちょっと飛ぶようになっているのかなと思う。そういうところで感じていければ」と下半身のトレーニングができない時期にも欠かさなかった筋トレが着実に実を結びつつある。

 マッチョの“本家”と言えばオリックスの吉田正尚。福井県の同郷でオフには打撃理論を語り合う間柄だ。日本シリーズ第5戦のサヨナラ2ランには「福井の先輩とかの前に、やっぱり野球人として単純に凄い。ああいう場面で打てる人が本当にスターなんだな」。原動力となる“栄養素”をたっぷり受けた。

 4月に左膝を手術した影響でスライディングなどは回避しているが、「走ることも全力でできるし、(打撃は)100%で振っています」と表情は明るい。それでも、胸にあるのは今季、開幕直後に離脱した悔しさ。チームは最終戦でリーグ優勝を逃し、「とにかく悔しかった。試合に出られてないのが一番」。短い言葉だったが、巻き返しに懸ける思いが詰まっていた。

 秋季宮崎キャンプからは本格的に三塁挑戦。そして、副キャプテンとして再スタートを切った。「僕自身、来季は大事なシーズンになる。2月のキャンプから万全の状態で入ることが一番。満足には鍛えられていないので、このオフでしっかりやりたい」と栗原。パーフェクトボディーを作り上げ、パーフェクトイヤーにしてみせる。(記者コラム・福井 亮太)

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2022年11月4日のニュース