ソフトB・今宮 9回2死からフルスイング!母校・明豊に送る豪快V弾「全国制覇目指して頑張って」

[ 2022年8月12日 04:45 ]

パ・リーグ   ソフトバンク4―3ロッテ ( 2022年8月11日    ZOZOマリン )

<ロ・ソ>9回、勝ち越しソロを放ちガッツポーズする今宮(撮影・尾崎 有希)
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 封印を解いて決勝アーチ!ソフトバンクの今宮健太内野手(31)は11日、ロッテ戦の9回に守護神・益田から決勝の左越え2号ソロを放った。今季はミート重視の打撃を続けているが、一時解禁してフルスイング。最高の結果を出し、同一カード3連勝に貢献した。首位・西武が敗れたため、0・5ゲーム差に接近した。

 野球は2アウトから――。最後は頼れる選手会長が一振りで決めた。3―3の9回2死で今宮がフルカウントから守護神・益田のスライダーを強振。打った瞬間に確信した。打球は鷹党が待つ左翼席に飛び込み、スタンドもベンチもお祭り騒ぎだ。

 「きれいに打つと言うよりは“三振でもいい”と割り切った気持ちでいった。まさか本当に打てるとは思わなかった」

 4月20日のオリックス戦以来、113日ぶりの一発となる2号ソロは値千金の決勝アーチ。今季は「体を振らない」と自分に言い聞かせ、ミートを重視してきた。先頭の5回には追い込まれながらも中前打でチャンスメーク。長打の欲を捨ててきたが、最終打席だけはフルスイングの封印を解いた。

 昨年の反省を生かしている。昨季の開幕戦で初打席に本塁打を放ち、その感触が忘れられずスイングが大きくなった。低空飛行が続き、打率・214に終わった。「忘れないといけない。昨年同様これは毒まんじゅう」と笑いながら自分を戒めた。今季はリーグ5位の打率・290をマーク。「我慢」の成果は数字に表れている。

 甲子園では母校の明豊(大分)が12日に2回戦に臨む。野球道具などを寄付したという今宮は強打堅守の遊撃手、最速154キロの投手の二刀流で聖地を沸かした。「後輩たちの頑張りは本当に励みになる。負けてられない気持ちになるので全国制覇を目指して頑張ってほしい」。豪快な一発でエールを送った。

 藤本監督は「2アウトだから狙っていいところ。見事なホームランだった」と褒め称えた。チームはZOZOマリンで今季10勝1敗と好調で約1カ月ぶりの3連勝。首位・西武に0・5ゲーム差に迫った。「しんどい日程でやっているので気持ちだけは切らさず集中していきたい」。今宮が混戦パ・リーグをもっと熱くする。(福井 亮太)

 《中村晃文句なし4号》中村晃が1―2の2回1死で、種市の直球を捉えて右翼スタンド中段に4号ソロを運んだ。外野手が一歩も動かない文句なしの一発。「追い込まれてからコンタクトすることだけを考えました。真っすぐを完璧に捉えることができました」と自画自賛した。2―2の3回には一時勝ち越しとなる押し出し四球も選び、2打点で3連勝に貢献した。

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2022年8月12日のニュース