ヤクルト・村上「素直にうれしい」王&秋山越え22歳最年少40号!5打席連発に続きまた歴史つくった

[ 2022年8月12日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト3―6広島 ( 2022年8月11日    マツダ )

<広・ヤ>8回、ソロを放つ村上(撮影・岡田 丈靖)             
Photo By スポニチ

 ヤクルトの村上宗隆内野手(22)は11日、広島戦の8回に40号ソロを放った。22歳シーズンでの40号到達は、63年王貞治(巨人)、85年秋山幸二(西武)の23歳シーズンを抜く最年少記録となった。現在はシーズン56発ペースで、さらなる記録に期待がかかる。試合は主砲の節目の一発も空砲に終わり、3―6で敗戦。今季ワーストに並ぶ2度目の6連敗を喫した。

 豪快な一撃で新たな歴史が誕生した。村上が打った瞬間それと分かる特大のアーチ。球史に名を刻み続ける男が、今季40度目となるダイヤモンド一周だ。

 「長い歴史の中で最年少記録を塗り替えられたことは素直にうれしく思います。今まで指導し使い続けてくれた監督、コーチの方々に感謝いたします」

 節目の一発が飛び出したのは2―6の8回2死。カウント1―1からターリーの140キロチェンジアップを思い切り振り抜いた。右翼席中段に届いた、自己最多を更新する40号。王貞治と秋山幸二の23歳シーズンを抜く、史上最年少22歳シーズンで大台に到達した。

 昨年は史上最年少21歳7カ月で通算100号に到達。今月2日には史上初の5打席連発も達成した。だが、翌日からは長打がなく、直前6回の二ゴロまで25打席長打なしは今季自己ワーストに並んでいた。試合前には珍しくロングティーに取り組んだ。調整は一任されており、すぐさま自分の考えで打撃を修正し、年齢を感じさせない凄みがにじんだ。

 本塁打、打点は両リーグ断トツ。打率・321は、トップのDeNA・佐野に5厘差の3位につける。史上最年少3冠王は、82年落合博満(ロッテ)の28歳。次なる歴史の扉が開かれてもおかしくはない。本塁打数に限れば、これから超えていく節目全てが、新たな歴史となっていく。

 高校通算52本塁打の長打力を生かすため、ファームでも一切、打撃をいじられることはなかった。1年目に2軍監督だった高津監督は「あまり叱ったことがない。思い切ってプレーさせてきた」。持ち味のフルスイングを磨き続けて大打者に成長した姿に「いずれ、そんな選手になってほしいと思い見てきた。40本は凄く大きな数字。最年少での達成は大きな意味がある。僕もうれしい」と称えた。

 ただ、本人に笑顔はない。チームは今季ワーストに並ぶ2度目の6連敗。主砲が何よりも求めているのはチームの勝利だ。「日々の積み重ねがこういう結果になっていると思う。これからも一日一日努力し成長して、チームとしてもいい結果を残したい」。これでシーズン56発ペース。さあ50号、そしてその先の日本記録の60号へ。今の村上を見れば、夢物語と笑う者はいない。(青森 正宣)

 《102試合目で大台》22歳の村上が両リーグ最速で40号に到達。22歳シーズンでの40本塁打以上は、63年王貞治(巨)、85年秋山幸二(西)の23歳シーズンを抜く最年少記録になった。また、チーム102試合目での大台は、ヤクルトでは13年にプロ野球記録の60本塁打したバレンティンの98試合目に次ぐ2番目のスピード。最終56本に届く計算で、歴代2位タイの55本(64年王ら3人)を上回る量産ペースを維持している。

続きを表示

この記事のフォト

2022年8月12日のニュース