桐蔭、36年ぶり夏切符届かず…智弁和歌山相手に最後まで敢闘

[ 2022年7月29日 13:24 ]

第104回全国高校野球選手権 和歌山大会決勝   桐蔭2―7智弁和歌山 ( 2022年7月29日    紀三井寺 )

<智弁和歌山・桐蔭>7回1死一、三塁、桐蔭・原田が右前に運び、1点を返す
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 36年ぶりの夏の甲子園出場を狙った桐蔭は智弁和歌山のパワーの前に散った。1989年夏以来の準優勝に終わった。

 前半はよくしのいだ。先発右腕の高野東我(とわ=3年)が再三のピンチにも粘り強く投げた。5回まで毎回安打を浴びながら失点は2回表、青山達史(2年)に浴びたソロ本塁打の1点だけ。守備陣も1回表無死一、二塁では中堅・西哲希(3年)が中前のライナー性飛球を好捕。4回表1死一、二塁では二塁手・有本健亮(3年)が好判断。いずれも併殺でしのいだ。

 試合前、矢野健太郎監督(32)が「失点はしても、その次(の失点)を防ぎたい。全員で守って、最少失点で切り抜け、勝機を見いだしたい」と話していた通りの好守備だった。6回表に渡部海(3年)に左中間ソロを浴びた。

 打線は7回裏、2安打の1死一、三塁から原田忠武(3年)が右前に運び1点差に迫った(一塁走者二封で記録は右翼ゴロ)。バス7台で詰めかけた三塁側応援席が沸き返った。

 だが8回表には投手の塩路柊季(3年)の2ランに連続長打を浴びて高野降板。球宴の左腕・寺田祐太(3年)も渡部に2打席連続となる本塁打を浴びた。

 「コツコツ、コツコツ練習を積んできた。その成果を出したい」。チームの目標は「甲子園で勝つこと」と定めていた。智弁和歌山と力量差があるのはわかっていた。ただ矢野監督は「強敵ですが、甲子園に出る智弁和歌山のようなチームに勝たないと目標は達成できない。勝ちに行きます」と前を向いていた。

 最後まで敢闘した。激しき闘士であり、潔き敗者だった。9回裏、降りだした雨が、準優勝を祝っていた。

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