愛工大名電・岩瀬法樹が好救援、父は中日OBの岩瀬仁紀氏

[ 2022年7月29日 06:00 ]

第104回全国高校野球選手権愛知大会準決勝   愛工大名電7ー4愛知啓成 ( 2022年7月28日    岡崎レッドダイヤモンドスタジアム )

<愛知啓成・愛工大名電>2番手で登板し、1回無失点と好投した愛工大名電・岩瀬
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 愛工大名電は2番手で登板した岩瀬法樹投手(3年)が1回無失点と好投。中日で名リリーバーとしてならした父・岩瀬仁紀氏(野球評論家)ばりの活躍でチームに流れを引き寄せた。

 「後ろにエースのガク(有馬伽久投手)が控えているので、しっかりつなげたと思います」

 0―2の3回裏に2番手でマウンドへ。2番から始まる愛知啓成の上位打線を一ゴロ、右飛、中飛と3者凡退に抑えると、直後の4回表に味方打線が同点に追いついた。

 「自分が登板すると、相手ベンチから『スライダーを狙え』と声がかかる。そこで違う球種を投げると、打ちづらそうにしていた」

 これまでの変化球はカーブのように大きく曲がるスライダーのみだった。ただ、最後の夏に向けて、自ら考えて球種を増やした。小さくカットボール気味に動くスライダーと、父の代名詞でもあった速くて落ちる高速スライダー。さらにチェンジアップも加えて投球の幅を広げた。最速140キロ台の直球に3種類の新球を交え、11球で役目を果たした。

 「去年は1年間、ケガをしていた。今年になって初めて背番号をもらえて、今は投げられるだけで幸せです」

 昨年6月に右肩痛を発症。父が現役時代に通った岐阜県内の接骨院に通い、チューブトレーニングやストレッチも欠かさず行った。今年3月にようやく投げられるようになり、チームに貢献したいという思いは誰よりも強い。大会前には父から「ケガだけはしないように」と言われたと振り返る。勝利の後に見せた笑顔は、現役時代の父にそっくりだった。

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