広島 総力リレーで死闘ドロー!佐々岡監督「本当に頑張ってくれた」3日連続登板の栗林が同点許すも

[ 2022年6月24日 04:46 ]

セ・リーグ   広島3-3阪神 ( 2022年6月23日    マツダ )

<広・神>9回2死二塁、近本に同点適時打を浴びて肩を落とす栗林(撮影・北條 貴史)
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 広島は、2日連続の延長戦となった23日の阪神戦で今季3度目の引き分けに持ち込んだ。6回から計6投手が登板した総力の継投リレー。2年目で初めて3日連続登板を解禁した栗林良吏投手(25)が1点優勢の9回に同点に追いつかれたものの、2日連続登板だった森浦大輔投手(24)を温存した一戦で執念の継投策を見せた。

 試合後、一塁ベンチ前に整列したナインにコイ党から温かい拍手が送られた。2夜連続で延長戦に突入する激闘。失点した栗林を救おうと救援陣は結束し、勝ち越し点は与えなかった。総力戦でもぎ取った引き分けに、佐々岡監督は救援陣の奮闘をたたえた。

 「しっかりと中継ぎがこういう試合を締めてくれた。いい引き分けと捉えたい」

 栗林にとっては経験したことのない疲労とも闘う登板だった。3―2の9回にプロ入り後初となる3日連続の登板。先頭の梅野に二塁への内野安打を許し、その後2死二塁を招いて近本を迎えた。カウント2―2と追い込み、勝負球に選択した5球目のフォークは低めに制球。そこに食らいついた相手が一枚上だった。一、二塁間を破られる同点打とされて、逃げ切りはかなわなかった。

 不測の事態に見舞われながらも、救援陣は頼もしかった。同点の10回に登板した矢崎は3者連続三振。11回に登板したターリーは、前夜の延長戦で登板機会を与えられなかった悔しさを込め、1死二塁から島田を内角への157キロ直球、近本にはフルカウントからのスライダーで2者連続の見逃し三振を奪った。12回1死から登板した藤井は、2死三塁から代打・高山を空振り三振と見事に耐えた。

 延長戦は3投手でつないでの無失点。指揮官は「ケムナ、矢崎、ターリーらと本当に中継ぎが頑張ってくれたし、(藤井)れいらは、初めてああいうところで投げたと思いますけど、次につながるいい投球をしてくれた」と手放しで称えた。

 ブルペンに残っていたのは、2日連続登板中だった森浦と前夜に回またぎをした松本のみ。指揮官が「(栗林と森浦の)2人のどっちかを展開によって投げさせようと思っていた」と説明し、投手では今季70試合目で初めて栗林が3日連続の登板に向かうことになった。「8回の男」に定着した森浦を温存した一戦での執念の継投策。4時間52分の激闘は、救援陣にとっては心地のよい疲労となった。(河合 洋介)

 ▼広島・栗林(1点優勢の9回に登板して同点打を献上)僕の自分の実力が足りなかった。負けなかったのはよかったけど、勝てる試合を落としたという事実には変わりない。今度は自分がチームを助けたい。

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