ソフトバンク 秋山に熱意伝えた「かなり欲しい選手」 栗原、上林離脱でVのキーマンに

[ 2022年6月24日 04:00 ]

秋山翔吾
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 ソフトバンクは23日、パドレス傘下3Aエルパソから自由契約となり、日本球界復帰を決断した秋山翔吾外野手(34)と都内で入団交渉を行った。交渉にあたった球団幹部の一人は年俸、契約年数など詳細は明かさなかったが、獲得にかける熱意を明かした。チームは栗原陵矢外野手(25)、上林誠知外野手(26)が長期離脱中で、秋山獲得に全力を注ぐ。

 ソフトバンクが西武に続き秋山へラブコールを送った。複数の球団幹部が都内で昼食しながら初交渉し、条件面の提示など正式オファーを出したとみられる。

 交渉にあたった球団幹部の一人は「感触は分からないけど思いは伝えた。本当にいい選手、かなり欲しい選手ですし。交渉の席に立ってくれたということは考えてくれてるんじゃないか」とし、「真面目な感じ」と秋山の人間性にも魅力を感じていた。

 ソフトバンクは秋山がレッズを自由契約となった4月から動向に注目し、獲得に向けた調査を進めてきた。パドレス傘下の3Aエルパソを自由契約となった後には、三笠杉彦GMが「日本を代表する素晴らしい選手と評価してます。状況を調査していきたいと思います」とコメントしていた。

 チームは首位を争っているが、栗原が開幕直後に左膝前十字じん帯を断裂し、5月には打率・301をマークしていた上林も右アキレス腱断裂で離脱。左打ちの好打者がともに大けがに見舞われ、今季中の復帰は絶望的となっている。さらに秋山と同じ88年生まれの主砲の柳田は打率・251、9本塁打、35打点と本調子からはほど遠く、6月だけで零敗4度と打線がつながりを欠く試合が多い。17年に首位打者、過去4度の最多安打を獲得した秋山が加われば打線は活気づく。

 秋山を巡っては古巣の西武に加え、21日には広島も争奪戦に名乗りを上げた。この日、獲得への熱意を伝えた球団幹部は「向こうも早く練習したいと思うし、早めに決めてくれるんじゃないか」と話し、吉報が届くのを願っていた。

 【秋山の今季経過】
 ▼4月3日 オープン戦で打率.182と低迷し、レ軍が開幕ベンチ入りの28人から外すと発表。開幕直前に事実上の戦力外となる。
 ▼同5日 レ軍から自由契約に。
 ▼5月7日 パドレスとマイナー契約を結ぶ。
 ▼6月7日 新型コロナウイルスに感染して負傷者リスト(IL)入り。
 ▼同15日 パ軍から自由契約となったことを自ら明らかにする。傘下3Aエルパソでは16試合に出場して打率.343、3本塁打、21打点。
 ▼同16日 エルパソが自由契約を正式発表。
 ▼同18日 日本球界復帰を決断。「代理人から米球団からオファーがなかったと伝えられた。帰国して次の決断をしたい」
 ▼同20日 米国から帰国。古巣・西武が獲得に向けてオファーすることを明言。ソフトバンクも興味を示す。
 ▼同21日 広島も獲得へ乗り出すことが明らかに。
 ▼同22日 西武と都内ホテルで入団交渉。

 ◇秋山 翔吾(あきやま・しょうご)1988年(昭63)4月16日生まれ、神奈川県横須賀市出身の34歳。横浜創学館から八戸大を経て2010年ドラフト3位で西武に入団。15年にプロ野球記録のシーズン216安打を記録するなど最多安打4度、17年には首位打者に輝いた。20年に海外FA権を行使してレッズへ移籍。日本人初の同球団所属選手となった。1メートル82、83キロ。右投げ左打ち。

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