広島・西川 お待たせ1号「一発で仕留めるというのは久々の感覚」巨人に2差も光

[ 2022年4月21日 05:30 ]

セ・リーグ   広島3ー5巨人 ( 2022年4月20日    東京D )

<巨・広>5回、2ランを放つ西川 (撮影・白鳥 佳樹)
Photo By スポニチ

 広島・西川龍馬外野手(27)が20日の巨人戦で待望の今季1号を放った。5回2死二塁でメルセデスの内角球を右翼上段へ鮮やかな先制2ラン。だが、先発・床田が1点優勢の8回1死二塁で降板すると、救援した島内も流れを止められず逆転打を浴びた。終盤の継投失敗で3連敗。首位・巨人とは2ゲーム差に開いた。

 外角球が2球続き、カウント1―1からの3球目だった。メルセデスが投じた内角直球に西川が反応する。肘をうまく畳み、振り抜いた瞬間に確信した。珍しくバットを放り投げると、放物線を描いた飛球は敵地の右翼上段へ吸い込まれた。

 「どこかでインコースに来るかな…と。それ以外は空振りOKで入った。狙った球を一発で仕留めるというのは久々の感覚。こういう打席が増えてくればいい。トコ(床田)の援護になる先制点になって良かった」

 初回から「0」が並んだ5回2死二塁。好投の床田がファウル2球の後に執念で犠打を決め、お膳立てした好機だった。開幕から97打席目の今季1号。相手バッテリーの配球を読み、一発で仕留めてみせる。鮮やかすぎる先制2ランだった。

 今季はここまで不動のリードオフマン。チームの開幕ダッシュに西川が果たした役割は大きい。この日も初回の先頭で8球粘って左前へ運ぶなど、1号を含めて2安打2打点。コンスタントに打ち続け、打率は安定して3割超をキープする。

 「最近はあまり球が見られていないので、(打撃の状態が)いいとは言えない。今日の最後(投直)ももったいない。ああいう打席をなくしていけたら」

 理想を追求する天才肌。本人は納得できていなくても、ここ一番では頼りになる。1番打者でありながら、打点14はリーグトップの巨人・岡本和と1差で、ヤクルト・村上らと2位で並ぶ。待望の1号が出たことで、今後により期待が膨らむ。

 「最低でもね、2桁(本塁打)は打たないと…という気持ちではいる。そればかりになってはダメだけど、1桁では寂しいので」

 終盤8回の継投が暗転し、西川の1号2ランは空砲に終わった。

 「どうやったら勝てるか…を、考えながらやっていきたい」

 2桁本塁打を目指しても個人主義には走らない。つなぐ2022年型打線。チャンスメークすれば、ポイントゲッターにもなる。中心に龍馬がいる。 (江尾 卓也)

続きを表示

この記事のフォト

2022年4月21日のニュース