エンゼルス・大谷10冠!米版ベストナイン「オールMLB」で史上初二刀流選出

[ 2021年11月25日 05:30 ]

エンゼルス・大谷
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 大リーグは23日(日本時間24日)、今季活躍した選手をファンと専門家の投票で選ぶ「オールMLBチーム」を発表。ア・リーグMVPのエンゼルス・大谷翔平投手(27)が「ファーストチーム」のDHで初選出された。先発投手では上位5人から漏れたが「セカンドチーム」に選出。1選手による2部門での同時選出は、創設3年目で初めてで、今オフの表彰はこの2部門を合わせて10冠目となった。

 メジャー版「ベストナイン」ともいえる「オールMLBチーム」。大谷は、DH部門のファン投票では全選手最多票を獲得するなどファーストチーム入り。先発投手では5人のファーストチーム入りは逃したが、次点となる5人に入りセカンドチームに選出された。

 大リーグ公式サイトは「二刀流の才能でこのオフに獲得した数々の表彰に“オールMLB”が加わる」と紹介。満票で獲得したア・リーグMVPなど希有(けう)な存在の「二刀流」らしく、初めての選出は投打両部門で、今オフの勲章は10個目となった。

 日本選手のファーストチーム入りは昨年、最多勝を挙げたカブス・ダルビッシュ(現パドレス)以来2人目。1選手が、2部門で選出されるのはもちろん初めてだ。ファーストチームは30球団から1人が選ばれるため、オールスター選出より狭き門。DH部門では46本塁打、100打点、26盗塁だけでなく、OPS(出塁率+長打率)で優秀な打者とされる9割台(・965)をただ一人マークし、ライバルを圧倒した。

 投手でのセカンドチーム入りも、意義があった。9勝や156奪三振などは他の先発投手の数字に劣り、規定投球回にも達していない。だが、大谷自身が「個人的には投手のスキルをはかる大事な部分」と重要視するWHIP(1イニング当たりに許した走者数)は1・09とトップクラス。数字以上に投手としての能力が評価された証で、投手のみの「タイトル」は今オフ初めてだ。

 受賞ラッシュは大詰め。今オフ最後の表彰とみられる、最も活躍したDHに贈られる「エドガー・マルティネス賞」は29日(同30日)に発表される。数々のタイトル獲得に「今年やってきた数字というのがそうやって評価してもらえるのはうれしいこと。ただ、待ちわびるとかそういう感覚ではない」としていた大谷。11冠目も最有力候補に挙がっている。(柳原 直之)

 ▽オールMLBチーム 19年に創設された表彰。ファンに加えてOB、メディア、大リーグ関係者ら専門家の投票で、ア・ナ両リーグの区別なくファースト、セカンドチームを選出する。各チームとも先発投手5人、救援投手2人、捕手、内野手、指名打者は1人ずつ、外野手は3人。日本選手では20年にダルビッシュ(当時カブス)がファーストチーム、前田(ツインズ)がセカンドチーム入りした。NFL、NBAにも同様の表彰制度が存在する。

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2021年11月25日のニュース