今大会と同じく近畿勢が甲子園を「席巻」した春 スターが彩った1979年選抜大会プレーバック

[ 2021年8月27日 19:36 ]

第51回選抜大会で浪商を準優勝に導いた牛島(右)ー香川のバッテリー

 第103回全国高校野球選手権大会は28日、甲子園球場で準決勝2試合がある。智弁和歌山-近江(滋賀)、智弁学園(奈良)-京都国際と選手権史上初めて近畿勢が4強を独占。ただ、選抜では過去に一度、「近畿無双」の大会があった。今から42年前、1979年の第51回大会だ。

 今大会と同じく、近畿勢がベスト8に5校進撃。PL学園(大阪)が尼崎北(兵庫)を準々決勝で下し、箕島(和歌山)、浪商(大阪)、東洋大姫路(兵庫)とともに、ベスト4を占めた。

 準決勝の第1試合では、箕島とPLが激突。PLは4番に座る小早川毅彦(広島など)の先制適時打などで9回まで3-1とリードするものの、箕島がその裏に驚異の粘りを見せ同点。延長10回、好投を続ける石井毅(西武、現木村竹志氏)が先頭打者として安打で出塁し、1死一、三塁から投手・阿部慶二(広島)の暴投でサヨナラ勝利のホームを踏んだ。

 浪商と東洋大姫路が顔を合わせた第2試合も接戦。牛島和彦(中日など、本紙評論家)-香川伸行(南海、故人)のバッテリーを擁する浪商が5-3で制した。後に履正社を率いて、2019年の選手権を制した岡田龍生監督は東洋大姫路の「1番・三塁」でフル出場している。

 決勝の箕島-浪商戦は、今も語り継がれる大熱戦。両軍合わせ26安打が飛び交う打撃戦の中、箕島の北野敏史は選抜史上初のサイクル安打をマーク。8ー7で優勝した箕島は、同年の選手権大会も制し、春夏連覇を成し遂げる。

 雨とコロナに翻弄された大会も、いよいよ残り3試合。近畿勢の強さを印象づけたトーナメントの勝者は―。

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