【市川いずみの届け夏エール】近江に恋した田村選手 念願のユニホームで仲間に熱い声援

[ 2021年8月27日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権 準々決勝   近江7-6神戸国際大付 ( 2021年8月26日    甲子園 )

<近江・神戸国際大付>スタンドからナインを応援する近江・田村(撮影・河野 光希)
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 スタンドから声援を送った近江の田村彪賀君(3年)は「一員として応援できてうれしい」と大好きなユニホーム姿で20年ぶりの4強進出を喜びました。

 近江に恋をしたのは18年夏。前橋育英にサヨナラ勝利した“お兄ちゃんたち”にアルプスから目を輝かせました。「近江で甲子園に行きたい!」と両親に頭を下げました。

 待っていたのはハイレベルな同級生。同じ内野手の井口遥希君の動きをみて想像以上の差を感じ「ついていけるのかな」と弱気になりました。前を向かせてくれたのは近くに住む祖母・美代さん。「今から練習か? 頑張りや」。毎朝かけてくれる一言で「このままじゃあかん」と練習に力が入りました。

 2年夏から捕手に挑戦し阪神・梅野の動画を参考に練習し、昨秋の滋賀大会と近畿大会では背番号12をもらいました。公式戦の出場はありませんでしたが「どんな形でもチームの力になることが恩返し」と今は後輩の練習を指導。“ヘッドコーチ”として愛され、筋肉痛になるまでノックを打つ日々です。

 メガホンを割れんばかりに叩いた結果は、3年前と同じでした。「いいやつばっかの仲間」と過ごす長い夏。最高の締めくくりまで、あと2勝です!

 ◇市川 いずみ 京都府出身のフリーアナウンサー。山口朝日放送時代に高校野球の実況で「ANNアナウンサー賞最優秀新人賞」を受賞。高校野球検定に合格し自宅に甲子園の土を飾るほど生粋の高校野球好き。

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2021年8月27日のニュース