亀山つとむ氏 阪神・糸原の復帰歓迎 「つなぎの3番」で4番・サンズに回せ!

[ 2020年9月7日 06:30 ]

<神・巨 雨天中止>トス打撃で汗を流す阪神・サンズ(撮影・後藤 大輝)
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 【亀山つとむ 視点】巨人戦は中止。残り55試合で7・5ゲーム差は変わりません。この差を逆転するには……。今、阪神が巨人を上回っているのは「走力」と、サンズの得点圏打率。この強みを生かすしかありません。

 そのためには「俊足・近本の出塁」と「いかに走者がいる状態でサンズに回すか」という2点が鍵を握ります。特に後者が、得点への最大の近道と言えるでしょう。ということはサンズの前の1、2、3番が非常に重要です。今の近本、木浪の1、2番は機能しており、勝負強い糸原も1軍に復帰しました。極論を言えば、3番に糸原を入れてもいいのではないでしょうか。

 いわば「つなぎの3番」です。それなら3番に大山を入れてもいいじゃないか……という向きもあると思いますが、現状の打線で大山はサンズの後ろに必要な存在です。サンズとの勝負を避けられた時に回ってくるからです。昨年、4番を張った大山だからこそのポジション。サンズ、大山、ボーアの並びは、3、4、5番でも4、5、6番でも同じにする必要があります。サンズが勝負を避けられるのを防ぐのが、「大山」だからです。

 そう考えると逆に、3番までは割り切ってもいいのではないでしょうか。3番までは出塁率が高い選手を並べて、チャンスメークに徹するのです。本来なら福留、糸井がいるべき打順ですが、今はこの2人の状態が良くありません。それなら割り切って3番までをチャンスメーカーに特化させ、従来の3、4、5番ではなく4、5、6番をポイントゲッターとする形にするわけです。それが、「つなぎの3番」です。

 その候補は、まず木浪と糸原でしょう。あとは陽川、中谷、江越。今、打者を一番育てることができる打順は相手バッテリーが絶対に勝負してくるサンズの前なので、育成にもつながります。彼らなら1、2番で無死一、二塁となった場合も、迷わず送りバントを使うこともできます。

 投手陣は、ハンディなしで戦える力があります。残り55試合で、勝利に徹した戦いを展開してくる原巨人を上回るには、競り勝つ野球を展開していくしかありません。その一手として「つなぎの3番」を提案した次第です。

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2020年9月7日のニュース