ルーク篠田通訳が語るレッズ秋山の素顔 尊敬される真摯な姿勢 いじられやすい“愛されキャラ”

[ 2020年9月7日 09:30 ]

マスク姿で球場入りする秋山(左)とルーク篠田通訳兼広報(本人提供)
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 レッズ・秋山翔吾外野手(32)のメジャー1年目を支えるルーク篠田通訳兼広報(24)が、スポニチアネックスに特別寄稿した。練習パートナーも務め、グラウンド内外でサポート。ここまでの奮闘を振り返り、ポストシーズン進出に向けて全力サポートを誓った。

 60試合制の今シーズンは残り20試合(日本時間6日現在)となりました。レッズは地区首位のカブスまで5ゲーム差の4位。チーム状態は決して悪くなく、先発陣もリーグトップクラスの力があります。ポストシーズン進出は近いようでまだ遠いですが、何かきっかけがあれば、すぐに連勝できるような雰囲気があります。

 秋山さんはレッズ内で凄くリスペクトされています。どの選手から見ても、凄く真摯(しんし)に野球に向き合っていて、真面目で練習量もすごいと言われています。チームの顔であるボットはよく日本時代のことを質問してくるし、打撃練習でよく同じ組で回る主力のスアレスとガルビスは「よく打ってるねとか、打ってる時間長いよねとか。ストレッチやルーティンもしっかりしている」と驚いています。

 ただ、日本で輝かしい実績があるとはいえ、メジャーでは1年目。秋山さんは連戦の初戦には必ず球場入りする前に相手投手全員の映像を見て、データだけでは分からない特徴や印象をノートに書き込んでいます。登板予定のない先発投手を除き計10人ほどで、1人当たり10分ほどでしょうか。直球や変化球のボールの軌道や、クイックモーションのタイム、けん制の動きなどを入念にチェックしています。ここまでしている選手はあまりいないと思います。

 新型コロナウイルスの感染防止対策として遠征先では原則、外出ができません。そのため、食事はホテルのホスピタリティールームや球場で食べますが、秋山さんは絶対に日本食を食べたいということでもないので、ストレスはないようです。米国のどの遠征先に行っても“食”に困らないのは間違いなく強みだと思います。

 あと、秋山さんは凄く良い意味で“いじられキャラ”です。若手からベテランまで、バリバリいじられています。例えば食事の時、先発左腕のマイリーに「このご飯どう思う?おいしい?」と聞かれ、秋山さんは「Yummy」と答えました。それは米国の子どもたちがよく使う言葉なので、めちゃくちゃ受けていました。それからすれ違う度に、「今日もYummy Yummyだった?」みたいに言われていました。秋山さんのことをすごい選手だと分かっているけど、フレンドリーさもあってアプローチしやすいんでしょうね。凄くチームに溶け込めていると思います。

 ボット、スアレス、ガルビス、カステラノスはいつも声を掛けてくれますし、18年までドジャースで前田投手と同僚だったファーマーは日本選手との接し方を分かっているので、よくいじってきますね。

 まだ、誰もポストシーズン進出を諦めていません。僕もチームの雰囲気づくりに貢献できるよう、最後まで秋山さんを全力でサポートし続けます。(レッズ通訳)

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2020年9月7日のニュース