阪神・近本2戦連続猛打賞 全5打席出塁「仕事はできた」

[ 2019年6月6日 05:30 ]

交流戦   阪神3―4ロッテ ( 2019年6月5日    ZOZOマリン )

6回無死、近本は三塁線にバント安打を決める(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 交流戦に突入して近本のリードオフマンとして働きが凄みを増してきた。初の2試合連続猛打賞に2四球を合わせて全5打席に出塁。前夜の最終打席から自己最長に並ぶ3度目の6打席連続出塁へ伸ばした。

 「得点に絡めて、仕事はできたと思う」

 初回先頭打者で岩下の初球を中前へ打ち返した。「タイミングとかは少しずれていましたけど、(積極的に)行くという気持ちでいけました」。初対戦でも最初からバットを振れる勇姿が頼もしい。

 2回は2死一、三塁から四球を選び、続く糸原の押し出し死球を誘って先制点を呼んだ。3点劣勢に立った4回2死二塁からはフルカウントからの7球目を見極め、糸原、糸井の適時打につなげた。

 2点差へ突き放された直後の6回の反撃も近本を抜きには語れない。登板した2番手・チェンの初球に絶妙なセーフティーバントを三塁線へ転がして起点になった。単に積極果敢に打つだけではない。新人離れした広い視野と巧みな状況判断。バント安打はセ・リーグでは広島・菊池涼と並ぶ4本目を数え、三進後に大山の適時打で再び1点差に迫る本塁へ生還した。

 7回は2死無走者から中前打を放ち、続く糸原の3球目に二盗を試みた。セーフ判定がロッテ側のリクエストで覆り、17個目の盗塁は付かなくてもバッテリーに重圧をかけ「(足も)意識してくれたのでよかった」と振り返った。

 矢野監督も「1番としてやれることは十分にやってくれている」と目を細める。57試合を終え、猛打賞は早くも7度目。年間換算なら17度のペースだ。16年高山の13度の球団新人記録を超え、1958年の巨人・長嶋茂雄が持つセ・リーグ新人最多14度も塗り替える可能性も出てきた。(長谷川 凡記)

続きを表示

2019年6月6日のニュース