阪神・原口、魂のフルスイング及ばず「何かを起こさないといけない打席でしたが…」

[ 2019年6月6日 05:30 ]

交流戦   阪神3―4ロッテ ( 2019年6月5日    ZOZOマリン )

5回1死一、三塁、原口は代打で登場するも空振り三振に倒れる(撮影・大森 寛明)
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 大腸がんからの復帰戦だった前日と変わらない大歓声を背に阪神・原口は打席へ向かった。1点を追う5回1死一、三塁で荒木への代打で登場。絶好の同点機で大きな期待を背負い、惜しくも空振り三振に倒れた。

 「何かを起こさないといけない打席でしたが何もできなかった…。いい準備をできるようにしたい」

 ロッテの先発、岩下の力強い速球に押された。初球の高め142キロを空振りすると、次も同じコースを空振り。ボール2球を挟んだ後、最後は外角低めフォークにバットが空を切った。試合後のコメントから悔しさがにじんでいた。

 代打の切り札としては異例の早さでの出場だった。1軍昇格してきた荒木が「8番・左翼」で先発に抜てきされた一戦。2打席凡退で迎えた中盤、試合を動かすポイントとして判断した矢野監督から送り出された。昨季は代打で08年桧山進次郎の球団記録に並ぶ23安打、打率・404、18打点で勝負強さを発揮。打撃で絶大な信頼を受ける証しだった。

 前夜は9回に代打出場して左翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち、二塁へ頭から飛び込んだ。グラウンドに戻るだけでも劇的な復活劇を快打で飾り、全ての野球ファンの心を奮わせた。一夜明けても試合前練習から多くの声援を注がれ、魂を込めたフルスイングを見せつけた。(巻木 周平)

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2019年6月6日のニュース