マー 米通算30勝も「もっと早く勝っておかないと」

[ 2016年6月26日 05:30 ]

<ヤンキース・ツインズ>6回3失点も打線の援護を受け5勝目を挙げた田中

ア・リーグ ヤンキース5―3ツインズ

(6月24日 ニューヨーク)
 拍子抜けするほど、あっさりした反応だった。試合後、約2年半をかけて到達したメジャー通算30勝について聞かれた田中は「あ、そうなんですか」と初めて気付いた様子。「別に早いとも思わないし。もっと早く勝っておかないといけないと思う。(感想は)“遅いな”っていうくらいですかね」と続けた。その言葉は、田中が背負う責任の重さを示していた。

 ゴロを打たせるツーシームの出来が悪かった半面、スライダーとスプリットが「すごくよかった」という。2点失い、なお1死一、二塁の3回ではドジャー、キャプラーをスプリットで連続空振り三振。6回1死一塁では韓国リーグの2年連続50発男・朴炳鎬(パクビョンホ)をスライダーで空を切らせた。2度リードを許す展開ながら試合をつくり、味方の援護を受け5勝目。今日は「ゴロマシン」ではなく「奪三振マシン」と化し、勝率5割復帰に貢献した田中は「自分の強みは両方の投球ができること」と胸を張った。

 30勝までに要した試合数では日本選手で2番目の早さ。しかし、田中には過去2シーズン、年間通してローテーションを守れなかった悔いがある。だから「遅い」という言葉が出る。この日の投球に関しても、6回までに95球を要して降板したことに「チームの中で僕自身は“6回でいい”といい投手ではないと思っている。最低でも7回以上」と語気を強めた。

 遠征先のミネアポリスから夜にニューヨークに戻った19日は、パパとなって迎えた初めての「父の日」。詳細は明かさなかったが、家族からのサプライズが「あるにはありました」と照れた。チームでも家庭でも大黒柱。その右腕で、しっかり支えていく。

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2016年6月26日のニュース