東洋大4年生左腕石倉117球完投 高橋監督「奇跡的」

[ 2016年4月6日 05:30 ]

<東洋大・専大>7季ぶりの1部1勝を挙げ、安どの表情の東洋大・石倉(右)、笹川主将(中央)ら

東都大学野球第1週第1日 東洋大8―3専大

(4月5日 神宮)
 春季リーグが開幕し、1回戦2試合が行われた。12年秋以来7季ぶりに1部に復帰した東洋大は、リーグ戦初先発した石倉嵩也投手(4年)が3失点で初完投初勝利。専大を8―3で下し、7季ぶりの1部勝利に貢献した。第1試合は国学院大が秋春連覇を狙う亜大に7―6で競り勝った。

 遅咲きの4年生左腕が東洋大に7季ぶりの白星をもたらした。石倉は初回に2点を失ったが、2回以降は変化球を織り交ぜて相手打線に的を絞らせない。7安打を許しながら3失点。117球を投げ抜き、リーグ戦初勝利を初完投で飾り「きょうは自分だけの力じゃない。野手の方のおかげ」と控えめに喜んだ。

 昨秋まで所属した2部では3試合の登板で1勝もできず。1~2月には高橋昭雄監督の指示で学生コーチ兼任となったが、チームに目を配るうちに「周りが見えるようになった」という。以前のような独り善がりな投球ではなく、打たせて取る投球がさえ、高橋監督は「奇跡的なピッチング」と賛辞を惜しまなかった。昨夏に高校日本代表入りした遊撃手の津田(浦和学院)も7回無死満塁から代打で登場し、ダメ押しの中犠飛で初打点。上々の滑り出しに指揮官も「良いデビューだったね。あすあたりはスタメンでね」と目を細めた。(原田 真奈子)

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2016年4月6日のニュース