ラミレス監督、異例の抜てき!18歳育成ドラ1が飛び級1軍昇格

[ 2016年2月19日 05:30 ]

投内連係で指示を出す網谷

 アップ開始前の円陣の中心。DeNAの1軍キャンプに緊急昇格した育成ドラフト1位・網谷(千葉英和)が「しっかり声を張り上げて、盛り上げていきます」とあいさつした。

 前夜、2軍宿舎の自室でスラパン一丁でリラックスしていたところに届いた朗報。「“びっくり”しかなかった」という18歳の新人捕手だが、フリー打撃では広角に強い打球を飛ばしまくって、ラミレス監督をほれ直させた。

 実戦が本格化するキャンプ後半で、育成の新人が1軍に呼ばれるのは異例だ。きっかけは11日の1軍紅白戦。2軍から出場し、適時打を含む2安打1打点。両安打ともにラミレス監督がベンチから捕手に指示していた配球を打ち砕いたもので、試合直後には指揮官からは「ビッグインパクト!」と声を掛けられた。

 「もう一回見てみたかったんだ」とぞっこんのラミレス監督。この背景には、1軍捕手陣の打撃があまりに低調なことがある。今キャンプの実戦で高城、黒羽根、嶺井、戸柱の4捕手で計28打数1安打。高校通算34本塁打の網谷の打撃は魅力だ。

 「高校野球を引退した直後から振り込んで、ウエートも2日に1回やってきた」と昨秋77キロだった体重は88キロにアップした。1軍帯同ながら、19日は2軍の練習試合・中日戦(読谷)に先発出場。1軍が宜野湾で通常練習があるにもかかわらず、“網谷命”の指揮官は「パワーがあるし、スイングスピードも速い。1年か2年後には凄い打者になる」と2軍戦を視察。結果次第で、20日の巨人とのオープン戦出場も検討している。

 「育成は野球学校の1年生。底辺だし、プロ野球選手とは思っていない」。早期の支配下選手登録を勝ち取るため、背番号100はフルスイングを続ける。 (東山 貴実)

 ◆網谷 圭将(あみや・けいしょう)1997年(平9)10月3日、千葉県市原市生まれの18歳。小2で野球を始め、主に投手。6年時にロッテJr.選抜入り。中学では千葉市リトルシニアで3年時に全国制覇。千葉英和では1年夏から内野手として主軸を打ち、同秋に捕手転向。主将を務めた3年夏は千葉大会2回戦で松戸国際に敗れた。15年育成ドラフト1位でDeNA入団。1メートル83、83キロ。右投げ右打ち。

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