金本監督 鳥谷に流し打ち実演指導「少し恥ずかしかった」

[ 2016年2月19日 05:30 ]

特打中、鳥谷(左)に手本を見せるため自らフリー打撃で打つ金本監督

 午後に行われた鳥谷の特打。打撃ケージの横や後ろで熱視線を送っていた阪神・金本監督が、練習開始から45分ほどしたところで、おもむろに打撃用の手袋を装着し、バットを手にした。真剣な表情で打席に入ると橋本打撃投手の球を約5分間、打ち返した。

 今キャンプ初の“実演指導”は左方向を狙って19スイング。当たり損ねもあり「(鳥谷に伝える)イメージでね。うまくいかないね。少し恥ずかしかったけど」と苦笑いを浮かべた。

 鳥谷には4日のフリー打撃後にも直接指導を行い、左方向を狙って打つ、現役時代から行っていた独自の練習法を伝授した。

 「逆方向にスライスさせない打ち方をしたときに、中堅方向にも、右翼方向にもいい打ち方になる。(練習成果として)軸ができたり、トップが深くなったり。一番はバットの軌道」

 指揮官によれば、バットを立てて出し、正しい軌道で振れば、左打者の場合、左方向の打球は切れないという。左方向を狙って打つのは正しいバットの軌道を確認したり、修正したりする意図があると思われる。

 「特殊な練習なんですけどね。ああいう打ち方を、しろと言ってのことじゃない。みなさん、(甲子園の)レフトの浜風に乗せて打つ打法と言ってましたけど、まったく違う。別にレフトにホームランを打てと、言っているわけじゃない」

 この日も身ぶり、手ぶりを交えて左肘の使い方などをアドバイス。鳥谷は「前回と同じですよ」と、指揮官のアドバイス通り、左方向を中心に打球を飛ばし、1時間でスイング数は217にも及んだ。

 現時点で打順は白紙ながら背番号1が打線のキーマンとなることは明らか。本塁打量産指令も出している。キャプテンに対する期待は日を追うごとに増している。 (山本 浩之)

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