雄星 新球チェンジアップ!154キロ直球と緩急でおかわりK斬り

[ 2016年2月19日 08:50 ]

紅白戦でチェンジアップを投げる菊池

西武紅白戦 紅組1―1白組

(2月18日 南郷)
 昨季の本塁打&打点王を、青写真通りに幻惑した。西武の紅白戦に先発した菊池だ。3回1死一、三塁。中村を1ボール2ストライクに追い込んだ4球目、捕手・炭谷のカーブのサインに首を振った。選んだのは外角低めへ沈みながら逃げていく130キロのチェンジアップ。空振り三振に仕留めて「凄くいい落ち方だった」と胸を張った。

 紅白戦前、菊池は炭谷に「チェンジアップ、カーブを多めに使ってください」と申し出た。150キロ台の剛速球とスライダーが代名詞の左腕だが「直球とスライダーに頼らず、カーブやチェンジアップを投げられれば、もっと投球が楽になると思う」。これまでも使っていたカーブ、チェンジアップの精度を高めることで、緩急を駆使。投球の幅を広げることが今季のテーマだ。この試合でも初回に154キロをマークするなど、直球は威力も切れも抜群だった。だからこそ、緩い変化球の効果はてきめんだった。

 「まさかチェンジアップが来るとは思わなかった。真っすぐが速いですから(チェンジアップを)外角にしっかり投げられれば」と中村が太鼓判を押せば、2回無死一塁で127キロのチェンジアップで空振り三振を喫した駒月も「チェンジアップを待ってしまうと速球に対応できない。追い込まれてからあのコースに投げられると対応するのは厳しい」と舌を巻いた。

 2回は竹原にフルカウントから投じたチェンジアップが外角高めに外れた。5三振を奪った一方で4与四球。3回2安打1失点(自責0)も71球を要するなど、シーズンで使うには精度を高める必要がある。それでも菊池は「球種の選択肢が増えれば打者も悩む。課題に取り組めたので、次につながった」と前を向いた。

 19日で宮崎・南郷キャンプは打ち上げ。菊池は25日のロッテとの練習試合(サンマリン宮崎)で先発予定だ。「ここからは結果にこだわっていきたい」。自身初の2桁勝利、そして目標に掲げる「15勝」へ。左腕は対外試合の中で覚醒への模索を続ける。 (重光 晋太郎)

 ▼西武・田辺監督 やっぱり直球は速い。変化球も意図するところには投げられていたと思う。緩急を生かせれば打者も嫌がるだろうし、投球の幅も広がる。

 ▼西武・炭谷 この時期にいろいろ取り組んでいる過程で出た四球なので問題はない。内容は良かったし、練習になった。

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