オコエ、守備と走塁は1軍レベル 滑り込み逆シングル好捕

[ 2016年2月19日 06:07 ]

<楽天・韓国KIA>9回無死、オコエが俊足をとばし左中間の打球を好捕

練習試合 楽天0―4韓国・KIA

(2月18日 金武)
 9回無死走者なし。ラインドライブがかかった打球が左中間を襲う。誰もが安打と思って目をやった瞬間、視線の先に楽天のドラフト1位・オコエ(関東第一)が現れた。

 50メートル5秒96の俊足でグングン加速。落下地点までダッシュすると最後は左手のグラブを逆シングルで差し出し、膝を折り畳みながらスライディングキャッチだ。「(捕れる)イメージはありました。高校の時からある程度、予測して動いてます」。事もなげに超美技を振り返った。

 洞察力。オコエの守備範囲の広さは俊足だけからなるのではない。バッテリーの配球や打者の動きを見て打球方向を予測。1球ごとに守備位置を右へ左へと移動することで、不可能と思われる打球にも追いついてしまう。梨田監督も「難しい打球だったけど、一歩目のスタートが早い。多分、俺だったら捕れていない」と拍手を送った。

 一方で、課題とする打撃は実戦4試合目で初めて4打数無安打だった。それでも140キロを超す直球に、ファウルで懸命に食らいつく姿に指揮官も「今回はストレートに相当、反応していた。やろうとする姿勢がいい」と内容を評価。チームは21日の中日とのオープン戦(北谷)後、宮崎に移動して練習試合5試合を戦うが、ドラ1ルーキーについて「まだまだ(1軍に)置いておきたい」と本音も飛び出した。

 ここまで実戦4試合で守備と走塁は1軍レベルであることを証明した。「どちらかというと、先輩のプレーを見て吸収したい」と控えめなオコエだが1軍生き残りへは首脳陣にアピールし続けるしかない。(徳原 麗奈)

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