39歳新井、球場一番乗りで超ハードトレ 背番「25」にニヤリ

[ 2016年2月2日 08:11 ]

ティー打撃を行う新井。今季から慣れ親しんだ背番号25に

 プロ野球は1日、12球団が各地で一斉にキャンプインした。広島では2000本安打まであと29本としている新井貴浩内野手(39)が午前7時40分に日南・天福球場に一番乗り。今季から再び背負う「25番」のユニホーム姿を披露し、初日からランチタイム特打や坂道ダッシュなどを精力的にこなした。25年ぶりのVを誓う古巣復帰2年目。「突っ走るだけ突っ走る」と意気軒高だ。

 雨模様で肌寒いキャンプ初日の天福球場。真っ先に姿を見せたのは、2日前に39歳になった新井だった。午前7時半に宿舎を1人出発し、同40分にはウエートルームに入った。ナインが勢揃いした9時20分からの日南市による歓迎式よりも1時間40分前。ベテランは早朝から体をいじめた。

 「アーリーワークじゃないけど、早めに来てウエートをやろうと思う。年齢も年齢だし、一番後に持って行くとキツいので。新しい試みです」

 練習では決して手を抜かず、率先して泥まみれになる男。フルメニューをこなすと常にヘトヘトになる。そこで体への負担と効果を考え、柔軟性のある朝に筋力トレを組み込んだ。2000本安打まで残り29本。輝く実績があっても決しておごらない。今季に懸ける意気込みの表れだった。

 「レギュラーの座があるとは思っていないし、試合に出られる保証もない。ポジションが取れるようにアピールしたい」

 グラウンドには慣れ親しんだ背番号で立った。復帰1年目の「28」から今季は「25」に戻り、ユニホーム姿をファンにお披露目。「グラウンドに出る前に自分の部屋で着てみた。長年付けた番号だし、鏡を見てもやっぱり、こっちの方がしっくりきますね」。嬉しそうにニヤリと笑った。

 昨春は70分間に渡るハードな三塁特守を自身に課したキャンプ初日。2年目でも姿勢は変わらない。ルナ、プライディ、エルドレッドと参加したランチ特打では感触を確認しながら、71スイングで28本の安打性を披露。終了後は一人、1時間に渡って50メートルの坂道ダッシュ32本をこなした。

 「打撃練習はセンターから右方向という意識を持ってやった。初日なのでまだまだ。ただ、体の状態はいいし、順調。足もしっかり動いている。優勝したいので、期待に応えるためにしっかり追い込んでいきたい」

 目指すのは自身の大記録ではなく、25年ぶりのリーグ制覇…その1点。チームの中心には汗と泥にまみれる、衰え知らずのベテランがいる。(江尾 卓也)

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2016年2月2日のニュース