キヨシが見た!ラミDeNAに津田が江夏が!新人2人大絶賛

[ 2016年2月2日 08:41 ]

ラミレス監督(左)と「ラミちゃんペッ」を決める中畑清氏

 プロ野球は1日、米アリゾナでキャンプを行う日本ハムを除く11球団が宮崎、沖縄の各地でキャンプインした。アレックス・ラミレス新監督(41)率いるDeNAの沖縄・宜野湾キャンプには、昨季まで監督を務めた中畑清氏(62=本紙評論家)が突撃取材。ドラフト1位の今永昇太投手(22=駒大)、同2位の熊原健人投手(22=仙台大)のブルペン投球を見届け、即戦力の太鼓判を押した。「キヨシが行く!!」と題して各球団のキャンプの模様をリポートする。

 5年ぶりのキャンプ取材。やっぱりここからスタートしなきゃね。4年間、ユニホームで2月1日を迎えた宜野湾。ジャケット姿の自分が少し寂しかったけど、そんな気分はブルペンに入ったら吹っ飛んだ。

 あいにくの雨でも、熱いぜ。去年3勝に終わったモスコーソが凄い球を投げている。勝負の今年に懸ける意気込みがビンビン伝わってきた。去年後半ローテーションを守った左腕、石田も完璧な投球。去年1軍に上げたときよりスケールアップしている。さらにブルペンを熱くしてくれたのが2人のルーキーだ。

 まずはドラフト2位右腕の熊原。セットポジションの構えから左足を一塁方向にいったん下げ、そこから上げてワインドアップに入ったり、最初から左足を下げて始動したり。変則的なフォームから球威のある球を投げ込む。右打者はボールが抜けて自分の方に向かって来そうな気がして怖い。嫌なタイプだ。

 打てるなら打ってみろという投げっぷりは変則サイドスローの小林繁さん、左足を上げてからフィニッシュまでの躍動感は「炎のストッパー」津田恒実に似ている。クイックでもしっかり投げられる。実戦で打者にどう立ち向かっていくか楽しみにしたい。

 お次はドラフト1位左腕の今永。我が駒大の後輩だ。右打者の内角にはいい球が来るけど外角は抜ける。まだ下半身ができてない感じがしたけどルーキーの雰囲気じゃない。初めてのブルペンで捕手に「次はボールで」と指示するあたり、落ちついた態度は江夏豊さんを思わせる。順調にいけば石田、砂田に今永が加わって先発左腕が3人になる。巨人や広島には左3枚ぶつけても面白いね。

 ちょっと悔しいくらい充実したブルペン。ラミちゃん監督も手応えを感じてるんじゃないかな。会った瞬間、2人で「ラミちゃん、ペ」。監督になってパフォーマンスは封印してるらしいけど、自然にやっちゃった。たまには見せてもいいんじゃないかな。みんなが喜ぶんだから。

 最後になったけどドラフト3位の遊撃手、右投げ左打ちの柴田もいいね。タイミングの取り方が良くてミートポイントがしっかりしている。守備は抜群だというしラミちゃんが目指すセンターラインの強化には欠かせない存在になるかもしれない。(前DeNA監督、 本紙評論家)

 ◆熊原 健人(くまばら・けんと)1993年(平5)10月19日、宮城県生まれの22歳。柴田から仙台大に進み、2年春に仙台六大学リーグで初登板。3年春にMVPとベストナイン獲得。4年春には4完封、防御率0・63の好成績で2年連続MVPに輝いた。リーグ通算成績は23試合で13勝4敗、防御率1.42。1メートル78、85キロ。右投げ左打ち。

 ◆今永 昇太(いまなが・しょうた)1993年(平5)9月1日、福岡県生まれの22歳。北筑では甲子園出場なし。駒大では東都のリーグ戦に1年春から登板。3年秋にMVP、最優秀投手、ベストナインの3冠を獲得し、明治神宮大会優勝にも貢献した。リーグ通算成績は46試合で18勝16敗、防御率2.03。1メートル77、80キロ。左投げ左打ち。

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